30代男性の約3割が悩んでいる「薄毛」。あるアンケート調査によれば、平均して36歳頃から、髪のボリューム感の減少を実感するという。
頭髪の生え際の後退を食い止めるため、サプリからAGA薬までなんでも揃っている時代。なのに、薄毛の悩みを抱えている人があまり減ったように思えないのは、本当に効果のある対策が少ないからかもしれない。継続する努力が大変とか、お金が結構かかるというのもあるだろう。
今回は紹介するのは、努力も要らず、お金もかからず、効果がてきめんという薄毛対策の最終兵器―その名は「塩シャンプー」。一部で流行の「湯シャン」に「塩」の要素を加えただけなのに、育毛効果が高いと噂のメソッドだ。
『塩シャンプーで髪が増えた!』(扶桑社)の著者であり、「塩シャンプー」の伝道師とも呼ぶべき渡辺新さん(45)は、ヘアスタイリスト。人の髪をケアする立場にいながら、自身は父親譲りの薄毛体質。育毛剤から髪にいいといわれる食べ物まで、なんでも試すも、30代から顕著に髪が薄くなったという。
渡辺さんは、薄毛に悩んでいた当時を本書でこう語っている。
「ストレスは髪に悪いだろうと、仕事や人間関係を変えてみたこともあります。毎日の育毛剤、マッサージ、ブラッシングは当然、さらに量が増えました。しかしそれでも結局のところ抜け毛は止まらず、ついには薬品に頼るようになってしまいました。これは一定の効果がありました。しかし、なぜか、それも徐々に効き目が薄くなってくるのです」
転機になったのは、「突然に襲ってきた体調不良」。病院で診てもらっても原因不明で、髪の状態も最悪に。
そんなある日、渡辺さんは「塩浴」というものを知る。天然塩をお風呂に溶かして入浴するという単純なものであったが、不思議にも体調はどんどん回復。そして、体毛が濃くなったことに気づく。
「塩は髪の毛にもいいのではないか?」と考えた渡辺さんは、塩水をシャンプー代わりに使い始めたところ、これが大当たり。試行錯誤はあったが、4か月ほどで周囲の人たちが気づくほど髪のボリュームが増したという。
渡辺さんのビフォーアフター
(上は塩シャンプー開始時の2015年2月、下は2018年5月)
現在は、育毛技術の研究・啓発を行うケアソルトの代表も務める渡辺さんだが、本人だけでなく多くの人が塩シャンプーの効果を実感しているという。