実は簡単に作れる「育てる醤油」
さて、「育てる醤油」の作り方だが、まずビンをよく洗う。そして、醤油麹を全量ビンに投入。
次に300ccの湯冷ましをビンに入れ、スプーンや箸を使い、塩を溶かすようによく混ぜる。
混ぜ終わったら木の蓋をかぶせ、熟成の進みやすい室内の暖かいところで保管する。窓ガラス越しに日が当たるのはかまわないが、夏の直射日光はNG。冷房のきいた部屋も避ける。
そのまま置きっぱなしにせず、最初の1週間は毎日かき混ぜる。その後の1か月は、週に1~2回かき混ぜる。それが過ぎたら週に1回程度でOKで、たまに忘れても問題ない。ひと夏を越えて半年以上が経ったら食べ時。黄土色なら少し若いキリッとした塩味の勝る味、ビターチョコ色になっていれば熟成の進んだ旨みの多い味となる。このように、熟成の進度によって、風味が変わってゆくのも「育てる醤油」のアピールポイントだ。
昨今は、こうしたあえて手間暇かけたDIY的な食材が、ちょっとしたトレンドとなっているのは、消費者の自然志向や本物志向が根っこにある。ただ、ひと昔前の似たブームと違うのは、その志向がより深化している点だ。つまり、消費者も賢くなって、本物を装ったそれらしい代物には手を出さなくなっている。そんな中、「育てる醤油」は、妥協しない原材料作りと、シンプルな方法で自家製醤油ができる点が受け入れられ、注目を得ている。
クラウドファンディングでお得なセット販売を展開
なお、「育てる醤油」を含む今しぼり社の製品は、自社サイトのオンラインショップより買い求めることができる。そして、ただ今クラウドファンディングサイトのMakuakeにてキャンペーンを実施中。「育てる醤油」と(一般販売されていない一番搾りの)「生生(きき)醤油」や「卓上しぼり器」などをセットにしたコースなど、伝統的な醤油を堪能できる良い機会なので、興味を持たれたらこちらから購入するとよいだろう。
Makuakeでは「育てる醤油」&「生生醤油」セットなど多彩なコースがある
文/鈴木拓也(フリーライター兼ボードゲーム制作者)