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1000万円受給のケースも!?遺族年金っていつまでもらえるの?

2018.11.15

皆さんは遺族年金というものをご存知だろうか? これまで家計を支えていた大黒柱に万が一のことがあった際、遺族に支給される年金制度であるが、受給資格や期間については意外と知らない人も多いのではないだろうか? 今回は、いざという時のために知っておきたい遺族年金制度について分かりやすく説明していく。

遺族年金の受給資格

公的年金である遺族年金は、まず以下の2種類に大きく分けられる。

•遺族基礎年金(自営業)
•遺族厚生年金(会社員・公務員)

基本的には自営業の方は「遺族基礎年金」、会社員・公務員方は「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」の両方が保障の対象となる。ただ注意してほしいのが、残された遺族の受給資格が「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」によって異なるということだ

まず、「遺族基礎年金」の受給資格を簡潔に説明すると以下のようになっている。

・亡くなった人によって生計を維持されていた18歳未満の子のある妻(夫)、もしくはその子自身
・支給対象(妻もしくは夫)に年850万円以上の収入または年655万5千円以上の所得がないこと

一方で、「遺族厚生年金」の受給資格を簡潔に説明すると以下のようになる。

・亡くなった夫によって生計を維持されていた「18歳未満の子のある妻またはその子自身」or「子のない妻」。
もしくは亡くなった妻によって生計を維持されていた「55歳以上の夫」or「55歳以上の父母」or「18歳未満の孫」or「55歳以上の祖父母」

・支給対象(妻もしくは夫)に年850万円以上の収入または年655万5千円以上の所得がないこと

2つの受給資格を比べてみて分かるように、最も大きな違いは、「遺族基礎年金」は18歳未満の子どもがいなければ受給資格がないが、「遺族厚生年金」は18歳未満の子がいなくても受給資格を満たしているということだ。この違いに関してはしっかり抑えておきたい。

妻がもらえる遺族年金の金額は?

では、亡くなった夫によって生計を維持されていた妻がもらえる遺族年金の金額はどれくらいなのだろうか? これも「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」に分けて簡潔に説明していく。

遺族年金はいくらもらえる?

まず、「遺族基礎年金」の年間支給額は、78万6500円+子の加算額(子の加算額……第1~2子は1人につき+22万6300円。第3子以降は1人につき+7万5400円)となっている。

一方で、「遺族厚生年金」は、亡くなった本人が受け取る予定だった厚生年金のおよそ4分の3の金額となっている。

例えば、8歳になったばかりの子供が1人いる妻が、自営業の夫を亡くした場合は子供が満18歳になるまでの10年間で、以下の遺族年金を受け取ることができる。

(78万6500円+22万6300円)×10年=1012万8000円

遺族年金はいつまでもらえる?

次に遺族年金の受給期間について説明していく。こちらも「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」で受給期間が異なっている。

遺族年金はいつからもらえる?

まず遺族年金の支給開始のタイミングについては、「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」ともに同じで、年金加入者が亡くなった日の翌月からとなっている。しかし、実際にお金が振り込まれるかは別の話で、死亡届を出すだけで支給が開始されることはなく、その他の必要書類の提出等も求められるので、振り込みが遅くなることは多い。ただし、開始月から蓄積された年金は全て支払われるので、その点は心配する必要がない。

遺族年金は夫死亡(または妻死亡)からいつまでもらえる

一方で、いつまでもらえるか、という点に関しては「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」で異なっている。

「遺族基礎年金」の受給期間は、子が18歳になるまで(18歳の年度末である3月31日まで)と決められており、「遺族厚生年金」の受給期間は、妻の場合は終身(一部例外あり)、子供・孫の場合は18歳の年度末まで、夫・父母・祖父母の場合は60歳以降から終身となっており、受給対象によって期間が異なっている。

これまで説明してきたように、遺族年金は基本的に年金に加入をしていれば、受けられる保障である。しかし、一定の要件も存在するので、皆さんも万が一の場合に備えて自分が本当に受給できるのか確認しておくと良いだろう。

文/praia

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