国民年金の全額免除の条件は?
上記で説明したように、年金の保険料免除制度を利用する場合、年間所得の金額に応じて、免除される額が全額、4分の3、半額、4分の1の4種類に分かれている。
全額免除が適用される場合の所得条件は、納付猶予制度の条件と同じで、(扶養親族等の数+1)×35万円+22万円=所得判定ラインとなる。すなわち、独身のフリーターの場合は「年間所得57万円」という金額が、免除・猶予制度を利用する上で、基準になるということだ。
[年収に応じた国民年金の免除条件]
また、免除される額が4分の3、半額、4分の1となる場合の所得判定ラインは以下の式で求められる。
4分の3免除:78万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
半額免除 :118万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
4分の1免除:158万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
これまで説明したきたように、年金が払えない人のためのセーフティーネット的な仕組みとして支払いの免除・猶予制度はしっかり整備されている。もし、経済的に苦しく悩んでいるのあれば、年金の支払いを滞納するのではなく、住んでいる地域の年金事務所などに相談に行くことをおすすめする。
文/praia