■Performance
撮影にはNikon『D610』と『Df』を使用した。AFは素早く快適で、暗いシーンでも迷うことはなかった。手ブレ補正機能は非常に静かに効くためほとんど気付かない。ズームリングはほどよい抵抗感を保ちつつぎくしゃくすることなく、なめらかに回る。MFリングは細いが回しやすい。『D610』で使うとバランスがいい感じで、『Df』ではちょっとレンズの重さが気になった。いずれにせよ、移動中はレンズの重さがズシリと肩にかかる。その描写は絞り開放から中心部は非常にシャープ。逆光での柔らかい描写がいい。24mmでの周辺光量の低下が指摘されているが、私が撮った時には気にならなかった。というか銀塩時代は単焦点レンズでも24mmより広角になると周辺光量が落ちるのは当たり前だったので、落ちない方が不自然に感じる。
それでは最初に『AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR』と比較してみよう。こちらはSIGMA『24-105mm F4 OS HSM/DG HSM』の絞り開放、24mmで撮影した作例だ。
Nikon D610 SIGMA 24-105mm F4 1/250sec F4.0 ISO100
こちらがニッコールレンズの24mm、絞りF4の作例である。100%等倍で比較しても、四隅の解像度は互角で像が流れている所はなかった。
Nikon D610 NIKKOR 24-85mm F3.5-4.5 1/250sec F4.0 ISO100
それでは望遠側の描写はどうだろう。日陰で絞り開放、望遠端で撮影した。SIGMAはArtラインだけあって、単焦点レンズを思わせる高解像度ぶりを発揮。これなら文句はない。
Nikon D610 SIGMA 24-105mm F4 1/100sec F4.0 ISO320
こちらがニッコールの85mm F4.5の作例。こちらは希望小売価格税抜き7万3000円とハイコスパなレンズにもかかわらず高解像度でシャープな描写だ。これは甲乙付けがたい。
Nikon D610 NIKKOR 24-85mm F3.5-4.5 1/100sec F4.5 ISO360
それでは周辺光量の低下が分かりやすい空を背景にして、絞り開放の作例をお目にかけよう。ボケの感じ、光量の落ちなどはなく、ごく自然な感じだと思うのだがいかがだろう。
Nikon D610 SIGMA 24-105mm F4 1/500sec F4.0 ISO100