『サウナ&水風呂が激情パワーで肉体に迫る、この快楽!』
設置された温度計によるとサウナ室は摂氏85度。日本のドライサウナでいったら低いほうだし、1時間に一回くらい、
「ロウリュサービスをはじめま?す!!」
なんていうタイプのサウナと比べても決して高いとはいえない。しかしココはセルフロウリュだ! 体感温度を上げたいと思ったら、ストーブへ自由に水をかけられる、神の宿る蒸気を体に存分浴びることができるのだ!!
おかげで5分も入ってれば全身汗まみれの蓄熱体状態。オレね、普通はサウナ室って最低でも12分は入るんだけど、久しぶりに10分が限界!! いわゆるストロングスタイルサウナだ。
そしてサウナ室から出ると、もう日本の常識では考えられないような圧巻の水風呂が待ち受けていた!!
足を入れた瞬間、久しぶりに、
「あっ、シングルだ!」
と思った。シングルっていうのは10度未満の一桁台の水温の水風呂のことをいうサウナー用語で、関東では横浜・鶴見の名サウナ『Y』にしかないといわれている、いわば幻の水温。その『Y』は9度台なんだけど、ここの水風呂はちょっと待て待て待て!
これ、9度なんていう生易しいもんじゃないぞ! それが証拠に足入れて10秒足らずで、もう指先がマヒしだしている。
“マヒしだしている”なんていうと、そんな辛いのか? と思うかもしれないが、このマヒするくらいの温度がサウナーにとっては至福の瞬間なのだ!
しかし長時間足先をこの水風呂に漬けてると本当に足先がマヒしかねない。オレは『Y』でもよくやる戦法“足先のみ浴槽から出して入るスタイル”で全身を、その冷水に浸した……脊椎を伝わる極上の冷気。さっきまでの熱に包まれていた肉体が「シュゥゥゥゥゥ…」と音をたてていくかのように冷えていく。おまけに衛生管理の法規が違うのか、日本でありがちな塩素臭もまったくない! これ、極楽の快感じゃねェか! もうね、この快感がどんなに気持ちいいかっつうと、エロい話、35年前に童貞捨てた時に匹敵したね!!
そんな極楽冷水風呂がコレだ!!
大きさは深さ80センチ、直径3メートルくらい。これだけの大きさがあると、熱々の人間が入ったところで、その水温の冷たさはビクともしない。それもあるのか、“足先のみ浴槽から出して入るスタイル”を駆使しても、あまりの冷たさに入っていられるのは1分が限界! これはおそらく6?7度ですよ! こんな冷たい水風呂、フィンランドの氷結したバルト海以来かもしれない。なんなんだこの、強烈すぎるサウナ室&水風呂のダブルタイフーン!!