音楽には関心が薄いほうだ。
「NO MUSIC,NO LIFE」なるフレーズがあるが、個人的には「NO MUSIC,無問題」だとさえ思っている。かつてはCDを何百枚か持っていたが、ほぼすべて処分したし、年間に購入するCDは1?2枚、ダウンロード購入を含めてもアルバム3枚に満たないほど、音楽にお金を使っていない。そもそも音楽を聴くのは、原稿書きに集中できないときの作業用BGMとしてぐらいで、同じアルバムを何度も繰り返して聴いている。
そんな人間なので、Apple Musicの月額料金が980円と聞いたとき、「高い」と思った。まず継続はしないだろうと、3か月の無料トライアルを使い始めたのだが、今、心が揺らいでいる。もしかして、月980円払って使い続けるんじゃないかと。
ほかのサービスと比べて、Apple Musicがツボにはまったのは、自分がオッサンで、(どちらかというと)洋楽好き、そして普段家にいることの多いインドア派だということが関係しているだろう。Apple Musicの楽曲ラインアップは、洋楽がメイン。iTunesからの歴史が長く、マニアックなアルバムまでカバーしている。最初に「音楽へ関心が薄い」と言っておいてなんだが、映画のサントラなど個人的に興味のあるジャンルで、それを実感している。反面、邦楽のラインナップは、AWAやLINE MUSICに軍配が上がるだろう。だが、最新のJ-POPには興味がない人間なので、まったく問題ない。
最新の楽曲に興味が薄いほど、マニアックなラインナップが生きてくる。とくに好きなアーティストで、CDなどですでに所有している以外の楽曲があるかが重要だ。よほどのマニアでないかぎり、同じアーティストの同じ曲のリミックス盤までは買わないと思うが、それが追加コストなしで聴けるのはいい。
ちなみに、日本向けのApple Musicには、ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)の楽曲が提供されていないようだが、個人的には影響なし(昔は、ソニー系のCDばかり買っていたんだけどね)。SMEのランキングを見たらシングル1位が西野カナで、アルバム1位がTUBEだそう。ファンには申し訳ないが震えるほど、ああ問題ない。
さらに、「同じタイプのアーティスト」「影響を与えたアーティスト」が表示され、新たに好みのアーティストが発見しやすくなっている。これも、音楽雑誌など読まない人間にはありがたい。このリコメンド、かなり正確。聴いてみて、好みじゃなかったとしてもコストかからないし。昔、レコード屋(CD売るようになってからも、こう呼ばれていた)でハズレを買ってしまった悔しさはもう生じようがない。