見る人を飽きさせないことも重要だ。このCMは、音楽のテンポや動きの展開が予測できない。動画で感じるアンバランスさも、ヒットを後押しした。
「キャスティングも意外性を重視しました。石川さゆりさん、X JAPANのSUGIZOさんなど〝大御所スター〟の方と、YouTuberのフィッシャーズさん、声優・上坂すみれさんなど〝次世代スター〟が、一緒に『TikTokお祭りダンス』を3週間かけ踊りつなぎました」(前出・佐藤さん)
普通なら並ばないようなスターたちが競演することで、『ペプシJコーラ』が誕生したことが、多くの人に印象づけられた。
同社で8月の新商品『サントリー南アルプスPEAKERピーカービターエナジー』のCMもTikTokで展開。NMB48や人気TikTokerを起用し、全12本の動画を配信した。
今どきの社会現象はZ世代にウケるスキームを活用することから生まれる。続くのはどの企業か。
【DIMEの視点】Z世代が反応する意外性とメジャー感の両立がヒットの要素
取材・文/前川亜紀