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2018.10.23

ジャズ・シンガーakikoの「カム・トゥゲザー」が超カッコイイ件

当欄で創刊をお知らせした、CDつきマガジン「JAZZ絶対名曲コレクション」の第2号「ビートルズ・ジャズ」(10月23日発売/小学館)は、タイトルどおりビートルズ・ナンバーをジャズで聴く企画。「イエスタデイ」をはじめ、「ノルウェーの森」「ゲット・バック」など、知らない人はきっといない名曲10曲をヴォーカルとインストのジャズ・アレンジで楽しめる。

ジャズ・ファンはもちろん、ビートルズ・ファンも驚くであろう名演ぞろいだが、じつはジャズマンが演奏するにあたってもっとも難しい題材が、ビートルズ・ナンバーなのだ。「イエスタデイ」は世界でもっともカヴァーされているといわれるほど、ジャンルを超えて多くのミュージシャンが演奏しているにもかかわらず、なぜジャズマンだけがたいへんなのか。

本誌監修者の後藤雅洋氏は、こう解説する。

「ビートルズの楽曲を、ジャズマンが取り上げるのはたいへんに難しい。その理由はジャズ・スタンダードとは違って、誰もが楽曲の『オリジナル』を知っていて、しかもそれはビートルズの強烈な個性とセットになって認識されているから。つまり、ビートルズの楽曲を聴けば、誰もがまずビートルズを想像してしまうわけです。ジャズマンのジャズたるところは、自分の個性を表現することなのですが、そのビートルズのイメージは、ジャズマンにとって大きな足かせになってしまうのです。」

ここがいわゆる「カヴァー」と「ジャズ演奏」の大きな違いである。ジャズは「個性」を聴くこ音楽なのだ。

本誌には、その「最高難度」を乗り越えた全10曲の「ビートルズ・ジャズ」が収録・解説されているが、その中で日本人でただひとりフィーチャーされているのがakiko。2001年デビュー、世界的に活躍するヴォーカリストだ。akikoに、この「カヴァー」と「ジャズ演奏」の違いについて聞いたところ、こんな言葉が飛び出した。

「ジャズを歌うことはカラオケよりずっと簡単」。

字面だけとらえると衝撃的な発言に思われるが、じつはここにはジャズの真実がある。akikoが続ける。

「カラオケが上手いというのは、オリジナルにどこまで近いかということ。一方ジャズは楽曲の作家と演者が違い、ひとつの曲を多くの人が歌います。ですから、そもそもオリジナルというものがなく、最初から演者個々の表現をするということが確立されている音楽。誰々のように歌わなければならないとか、オリジナルはこうだからというものがない。だから正解も間違いもない。つまり自分のスタイルで歌えばいい。」

ジャズは好きに演っていいから「簡単」なのか。

「私はヴォーカルのクリニックを行っているのですが、たとえばサラ・ヴォーンのようなスキャットができるか、エラ・フィッツジェラルドのようにメロディを崩せるか、というところがジャズ・ヴォーカルだという固定観念を持っている人が多いんです。こうであらねばと自分で枠を決めてしまっている。まず自分はエラ、サラとは違うということが意識できないと、自分の音楽に行きつくことはできない。自分の魅力に気がついていないんですね。どんな歌声にも必ず魅力があり、誰もが特別のものを持っている。だからあなたはそのままで充分美しい、とアドヴァイスしています。それがわかれば自由自在に自分の歌を歌える。そこにこそジャズがあると思います。」

お手本のあるカラオケ、お手本のないジャズ。縛られないから「簡単」だとしても、だからこそ深いのがジャズなのだ。

本誌では、akikoが歌う「カム・トゥゲザー」を収録している。「ビートルズは私にとってはスタンダードに近い感覚ですが、それでも存在感は大きく、気軽に手を出せるというものではないですね」とakikoは語るが、真摯にビートルズ、そして自分自身と向き合っているからこそ、akikoの歌はビートルズ・ファンも驚くであろう鮮烈な印象を残す。

ぜひ「JAZZ絶対名曲コレクション」の第2号「ビートルズ・ジャズ」を聴いて、ジャズマンの「個性」を聴いてほしい。全10曲のビートルズ・ナンバーが、10組の個性をまとって新たな魅力で輝いている。

※「JAZZ絶対名曲コレクション」公式サイト:http://www.shogakukan.co.jp/pr/jazz4/

*akiko プロフィール:
豊島岡女子高校から中央大学文学部卒。2001年、名門ジャズ・レーベル、ヴァーヴ・レコード初の日本人女性シンガーとしてデビュー。パリ、ロンドン、ニューヨーク、リオデジャネイロ、オスロ、ニューオリンズと世界各地でレコーディング、 台湾、韓国、ノルウェー、ポーランドなど各国のジャズ・フェスティバルにも出演。アパレル・ブランドとのコラボレーションで帽子やワンピースなどのアイテムを展開するなどファション方面でも活躍。ボイス・ワークショップや、子供のためのジャズワークショップも開催。アーユルヴェーダプランナー、アーユルヴェーダヨーガの資格も取得。今年4月には初の著作『ジャズを詠む/人生を幸せにする、25のスタンダードナンバー』を上梓した。

★akiko ライヴ・スケジュール:
12/2 愛媛 砥部 TOBEオーベルジュリゾート
12/12 栃木 那須塩原 SHOZO音楽室
12/21 京都 Four Seasons Hotel Kyoto クリスマスディナーコンサート
12/24 東京 Park Hyatt Tokyo クリスマスディナーショウ
(このほか、最新情報は・・・)http://akiko-jazz.com

文/編集部

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