今秋、注目のスティック型クリーナーの新モデル。良いものだからできるだけ長く使いたいもの。そこで、故障や修理の事例に詳しい家電総合エンジニアに、間違った利用例を 教えてもらった。あなたは正しく使ってる!?
テックマークジャパン 業務部 クレームチームチーフ
本多宏行さん
延長修理保証プログラムの設計と運営を行なう同社で、修理請求があった場合に内容が正しいかを判断する修理精査業務を担当。「総合家電エンジニア」資格を持ち、チームを牽引。
リチウム電池が延命のカギ!?スティック型クリーナー
【Mistake 01】バッテリー残量が10%未満になったら使うのはやめましょう!
スティック型クリーナーの多くは、スマホなどと同じ充電式リチウムイオン電池を採用。この充電電池は「電池残量を10%未満にしないことが鉄則」と本多さんは言う。「残量を使い切ってしまうと電池の早期消耗に直結します。メーカーはそのことを考慮しているので、電池残量の警告ランプを早めに点灯させているのです」。クリーナーの電池残量警告ランプが点灯しても運転はできることもあるが、そこは掃除を中断して充電すべきなのだ。「もう少しで掃除が終わると思うと、つい続けて使ってしまいますが、ご法度です」
【Mistake 02】段差のあるところなどで、むやみに衝撃を与え続けてはいけません
掃除機の床用ノズルは床掃除専用。床や階段などの段差で、つい浮かせて運転させがちだが注意が必要だ。本多さんは、「自走式の床用ノズルは重量があり、浮かせて移動すると、ノズルと延長管の接続部、延長管と本体の接続部に負荷がかかり、接続機構部の破損や接触不良につながることも。特に海外製品は、樹脂成形の際にできる〝ウェルドライン〟と呼ばれるヒビ割れが多く、そこから破損することも」と注意を促す。段差などでのノズルの取り扱いは慎重に。