先日ご紹介した、歯ブラシに関する記事(テレビショッピングで1時間に1億円を販売!「奇跡の歯ブラシ」で歯磨きが上達する理由)の取材で、“日本人はデンタルIQが低い”という事実を知り、「確かに私自身もよく知らない!」と気づいて以来、自分の歯磨きがきちんとできているのか、とても不安になってしまった筆者。
さっさと歯科クリニックに行けば良いのですが、きっと同じように不安になっている『@DIME』読者が大勢いるはず!!ということで、さらに詳しいお話しを聞きに行ってきました。
今回歯のケアについて教えていただいたのは、予防歯科に非常に熱い想いを持ち、「奇跡の歯ブラシ」を推奨している医療法人社団プレシャスワン 駿河台・デンタルオフィス院長の三木尚子先生。
とにかく歯が大好きで、患者さんのことを名前や顔よりも歯で覚えている(!)という三木先生は、酷くなった虫歯は抜いてしまってインプラントを入れたがる歯医者が多い中(そのほうが利益が出るため)、本人の歯をできる限り「抜かずに残す」治療を大事にしているという、希少なお医者さんです。
医療法人社団プレシャスワン
駿河台・デンタルオフィス
院長 三木尚子先生
歯をキレイに磨くには、歯ブラシを◯◯使えばいい!
三木先生がおっしゃるには、何と、日本人は30歳代から約8割の人が歯周病だといいます。こんなに歯周病患者が多い国は、先進国ではまずほかにないそうです。なぜこんなに日本人は虫歯予防に関する知識がなく、意識が低いのか? 疑問に思いますよね。
北欧では、歯医者での歯のクリーニングを義務化しているところもあるそうですが日本ではそれがなく、歯医者の主な役割が虫歯を治療することやインプラントを植えることになってしまっているからのようです。
しかし、歯周病は三大疾病に繋がるリスクも非常に高く、本来は虫歯になる前にもっと積極的に自分の歯を守るためのケアをしなければなりません。毎日の歯磨きをどのように変えれば歯周病や虫歯を予防できるのでしょうか? 先生、教えてください!
三木先生「歯の正しい磨き方は、もちろん私たちのクリニックでも教えています。歯ブラシを、歯に対して斜め45°にして、1本ずつ丁寧に磨いていきます。
ただ、歯磨きの難しい所は自分の歯が自分では見えないこと。本来、掃除というものには目視が必要ですよね。でも歯磨きにおいては自分では見ることができませんから、上手く磨ける方が少ないんです。」
確かに、ただでさえ口の中は狭くて細かいうえ、自分の目で確認できないというのがネックですね。やはり正しい歯磨きを特訓して歯科衛生士さんのようなテクニックを身につけるしかないのでしょうか。
三木先生「虫歯は、同じ菌が同じ場所に長時間停滞することで悪化していきます。まんべんなく磨けていることが重要なのですが、人にはそれぞれ癖がありますので、丁寧に磨いたつもりでも、いつも同じ場所に「磨き残し」があるものです。癖は、指導を受けてもなかなか治せないんですよね。
でも、そのままの磨き方でも、今よりもキレイに磨ける良い方法があります! それは、形や硬さの違う3種類の歯ブラシを使い分けることです。歯ブラシの形状が違えば、同じ磨き方でも違う場所にブラシが当たりますので。
1回の歯磨きで3本使う必要はありません。1日3回の歯磨きを、それぞれ違う種類の歯ブラシで行ってください。よく歯医者さんは歯ブラシを1か月で買い替えましょうと言いますが、3本を3か月間使えば良いのです。」
なるほど……! 確かに形状が違えば歯に当たる場所は変わりそうですね。歯ブラシを3種類使うという発想はありませんでした。苦手だからこそ、ツールに頼った方がいいんですね。
三木先生「料理なんかも、道具って大事じゃないですか。基本の調味料とか。歯磨きも同じで、苦手な人こそ良い道具を使え!ということですね(笑)。
特に、私のクリニックでも販売している「奇跡の歯ブラシ」は、山型になっているので歯の隙間を狙いやすいですし、この (写真に映っている)「ポリリン 黒歯ブラシ」もおすすめです。
歯ブラシ選びのポイントは、適当に磨いた時にどの位清掃効率よく磨ける歯ブラシか! です。ドラッグストアで売られているほとんどどの歯ブラシが、先端がフラットですよね? そうすると、バス法という(斜め45度にあてて微振動させて磨く)特殊なテクニックを使わないと、上手に磨けないのです。この2種類の歯ブラシは、どちらも先端がとがっておりますので、皆さまがガチャガチャ適当に磨いたとしても、勝手に歯と歯の間に入り込んでくれるので、とても優秀です!」