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受け取り方次第?愛のムチとパワハラの境界線

2018.10.10

「パワハラされたとは感じていません」

今年に入ってからスポーツ界ではあらゆる問題が持ち上がっています。レスリングから始まり、直近では体操女子がパワハラ問題で大きく揺れています。ただ、体操女子のパワハラ問題は通常のパワハラとは異なるところがあります。

被害を受けたとされる選手が「パワハラされたとは思っていない」どころか、元コーチが本件を理由に処分されたことに対して「日常生活も普段通りに過ごせないくらいショックを受けている」というように被害者が被害者意識を持っていないようなのです。事実関係がハッキリとしていないので何とも言えませんが、一見すると被害者がいないのに問題だけが突如発生してしまったようにも見えます。もし仮に、これが一般企業で発生した場合にはどのように考えればよいのでしょうか。

信頼関係とパワハラ

「彼とは信頼関係が出来上がっているから大丈夫」

パワハラが発生し、パワハラをしたとされる上司に事情を聴くと、このように自信満々に言い切る人がいます。そして、パワハラを受けたとされる社員本人も会社の事情聴取に対して「自分が悪いのでしかたありません」「パワハラとは思っていないです」と回答したらどうでしょう。

おそらく、対応を迫られる人事部は「火のないところに煙を立てて、無理やり問題提起してしまっているのではないか?」と思わぬ展開に困惑してしまうのではないでしょうか。

「ハラスメントは相手の受け取り方次第です」

私自身もセミナー等でこんな伝え方をすることがあるのですが、これはあくまでも“非常に微妙なライン”の時にはそうなることがあるという話です。例えば、ミスをした部下に上司が「おまえは小学生からやり直せ」という言葉を同僚の前で注意しているシーンを想像して下さい。

“小学生から”というのは業務指導としては大げさな例え方なので、言われた方は“嫌味”や“揶揄”と捉え、ひょっとしたらパワハラと感じることがあるかもしれません。ただ、普段のコミュニケーションが良い場合には“あえて笑いになるように指導してくれた”と捉え、パワハラとは真逆で“愛のある指導”と思うこともあるかもしれません。

このように、一見するとパワハラでも、背景等を鑑みて“微妙なライン”と思うようなものは「相手の受け取り方次第」でハラスメントになるかどうかが決まってくることもあります。では、相手とのコミュニケーションさえ取れていればパワハラ問題は発生しないのでしょうか?

パワハラの定義

ここで、あらためて“パワハラの定義”を確認してみましょう。厚生労働省では『職場のパワーハラスメントとは、同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為』と定義をしました。

そして、この定義においては、『(1)上司から部下に対するものに限られず、職務上の地位や人間関係といった「職場内での優位性」を背景にする行為が該当すること。(2)業務上必要な指示や注意・指導が行われている場合には該当せず、「業務の適正な範囲」を超える行為が該当すること』を明確にしています。

また、これらをさらに次のような6つの典型例に類型しています。

1)身体的な攻撃 (暴行・傷害 )
2)精神的な攻撃 (脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言 )
3)人間関係からの切り離し(隔離・仲間外し・無視)
4)過大な要求(業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害)
5)過小な要求 (業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと )
6)個の侵害 (私的なことに過度に立ち入ること)

つまり、少なからず、これらに該当する場合には“パワハラに当たりうる行為”になるというわけです。

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