誰にとっても実家はゆったりと過ごせる心の安息場所。しかし今、その実家が危機に晒されているという。今回、不動産関連の比較査定サイト「スマイスター」を運営するリビン・テクノロジーズが実施した「実家が空き家になる可能性」についてのアンケート調査の結果が届いたので、早速、紹介していきたい。
実家が空き家になる可能性は30.4%! 既に空き家は9.7%も!
スマイスターの利用者を対象に「実家が空き家になる可能性」を問うアンケートが実施されたところ、『ある』(30.4%)、『ない』(58.7%)、『既になっている』(9.7%)、『賃貸だからならない』(1.2%)となり、40.1%の人の実家が空き家の危機にさらされていることがわかった。
つぎに、実家が空き家になる可能性が『ある』または『既になっている』と回答した人に、「実家が空き家になる理由」を問うアンケートが実施された。
最も多かった回答は『将来、住む予定がない』(73.7%)となり、以下『老朽化』(24.2%)、『管理ができない』(16.2%)、『建替えができない』(8.1%)、『場所的に需要がない』『固定資産税を払いたくない』(共に6.1%)、『取り壊しができない』(3.0%)と続いた。また、『その他』(5.1%)には、『実家で一人暮らしのため』や『区画整理にかかっているので、売却できるかわからない』などの回答が挙がった。
今度は、実家が空き家になる可能性が『ない』と回答した人に、「実家が空き家にならない理由」を問うアンケートが実施された。最も多かった回答は『住んでいる』(71.7%)となり、つぎに多い『将来、住む予定がある』(17.2%)と合わせると、88.9%の人が実家に住むことで空き家になる状況を解消していることがわかった。以下『売却する』(4.8%)、『賃貸に出す』(4.2%)、『更地にして土地活用する』(1.4%)、『民泊として活用する』(0.7%)と続き、『更地にする』と『シェアハウスとして活用する』は共に0.0%だった。
実家が空き家になったら『売却する』32.8%
では、もし実家が空き家になったらどうするのだろうか?『まだわからない』(39.8%)が最多だったが、具体的な方法では『売却する』(32.8%)が多く、続いて『親族に住んでもらう』(11.9%)、『賃貸に出す』(7.4%)となった。また、「実家が空き家になる可能性があるまたは既になっている」人では、『親族に住んでもらう』はわずか1.0%しかいなかったが、「実家が空き家になる可能性がない」人だと19.3%もいた。
さらに「実家の住宅種別」で聞いたアンケートでは、『田舎の戸建て』(全体:37.3%、可能性ある:35.4%、可能性ない:38.6%)、『地方都市の戸建て』(全体:35.2%、ある:38.4%、ない:33.1%)、『主要都市の戸建て』(全体:15.6%、ある:12.1%、ない:19.7%)、『主要都市の集合住宅』(全体:6.6%、ある:10.1%、ない:4.2%)、『地方都市の集合住宅』(全体:3.7%、ある:20%、ない:4.8%)、『田舎の集合住宅』(全体:1.6%、ある:2.0%、ない:1.4%)となり、空き家になる可能性があるかないかであまり差がないことから、住宅種別は空き家になるかどうかにはほとんど関係がないこともわかった。
空き家の望ましい活用法は『売却』と『賃貸』が多い中、『子供に住んでほしい』という親の本音も!
最後に、「空き家の望ましい活用法」を問うアンケートが実施された。やはり多かった回答は『売却』(25.2%)や『賃貸』(24.3%)だったが、『誰かが住む』(4.9%)、『更地』(4.0%)、『更地にして売却』『家族や親族が住む』(共に2.4%)、『民泊にする』『シェアハウスにする』『駐車場にする』(各2.0%)などの他に、『子供に住んでほしい』という親の本音や『古民家として活用する』、『行政が買い上げし、有効活用する』という回答も挙がった。
誰にとってもかけがえのない実家。親に不測の事態が生じる前に、しっかりとその処遇について相談しておいたほうが良いのかもしれない。
※スマイスター調べ
<調査概要>
■調査期間:2018年8月24日~9月3日
■調査手法:インターネット調査(任意でアンケートに回答)
■集計数:「スマイスター」を利用した30歳以上の男女全国247人
出典元:リビン・テクノロジーズ株式会社
構成/こじへい