チャットツールの仕事使いが浸透しつつある今、使用されている割合としてLINEとFacebookメッセンジャーが特に多いようだ。このLINEとFacebookメッセンジャーはどのように使われているのか。また、メッセンジャー利用のメリット、メッセンジャーを選ぶ際の留意点などを、企業のIT活用支援を行う一般社団法人IT顧問化協会の代表理事・本間卓哉氏に聞いた。
進むチャットツールの業務利用
株式会社ネオラボが、2018年8月に全国の25~69歳までの男女に行ったビジネスパーソンのオンラインコミュニケーションについての調査によると、1,236人中、ビジネスコミュニケーションで使っているツールのトップ3はeメール、SMS(ショートメッセージ)、LINEとFacebookメッセンジャーとなった。他にSkypeも上位だったことから、音声とテキストの両方が使えるチャットツールが活用されている傾向もある。
役職別でみると、LINEとFacebookメッセンジャーは、特に一般社員と経営者などのトップマネジメント層の利用率が高かった。
LINEとFacebookメッセンジャー利用が進んでいる背景
特にLINEとFacebookメッセンジャーの利用者が多いのは、どのような背景があるのか。本間氏は現状の使われ方を次のように話す。
●LINE
「LINEはすでに国内のオンラインコミュニケーションインフラとして確立されており、アルバイトユーザーなど雇用形態に関わらず、誰とでもつながりやすい環境のため、社内でのコミュニケーションとして使われているケースが多いと思います。ただし、情報セキュリティー対策やアカウントマネジメントが考えられずに導入されている場合もありますので、注意が必要です」
●Facebookメッセンジャー
「Facebookメッセンジャーについては、社内だけでなく社外コミュニケーションとしてもだいぶ浸透してきています。外交においてFacebookを活用したコミュニケーションの利用は当たり前となりつつあります。つまり、ビジネス上での公共コミュニケーションインフラとして確立されてきています。よくあるケースは、初めて会った人と名刺交換をする。そのあとはFacebookメッセンジャーでアポイントなどのやりとり。という感じです」