ここ数年でいっきに種類が急増した歯磨き粉やホワイトニング。そこで今回、市販で買える人気&おすすめの歯磨き粉やホワイトニングを紹介。ホワイトニングにおすすめのものから歯周病対策におすすめの歯磨き粉、口臭対策におすすめ歯磨き粉まで網羅。また、ネット通販の歯磨き粉人気ランキングや海外の人気歯磨き粉、歯科医がおすすめする歯磨き粉まで全部まとめて紹介します!
そもそも歯磨き粉はなんのためにあるの?
多くの歯科医が、 実は歯磨き粉はなくても問題がないと言います。肝心なのは、きちんと汚れにブラシが当たって、歯垢(プラーク)を取り除くこと。歯磨き粉を使用すると、泡で磨き残している部分が見え辛くなってしまったり、歯磨き粉のスーッとした爽快感で磨けた気分になってしまうため、逆に使わないほうがいいとまでいう歯科医もいます。
では、何のために歯磨き粉を使用するのか。現在、市販されている歯磨き粉の約90%が、虫歯や歯周病の予防、知覚過敏を抑えるような薬用成分を含んだ「医薬部外品」になっています。そのうち約80%に、テレビCMでもよく聞く「フッ素」が配合。歯磨き粉に含まれる、これらの薬用成分に、「虫歯の発生と進行を予防」「歯周病の予防」「歯石が溜まるのを予防」「歯の着色予防」「ホワイトニング効果」「口の中を浄化」「口臭予防」「タバコのヤニをつきにくくする」などの効果が期待できるんです。なので歯磨き粉は、適切な量を用いて、ていねいにしっかり磨くことが大切になってきます。
次に歯磨き粉の成分について、詳しくみていきましょう。
歯磨き粉の成分を解説
フッ素とは?
フッ素は、岩や土壌のミネラル成分のひとつであり、天然の元素です。お茶や魚介類など、多くの食品にも含まれ、毎日の食生活の中でも自然に取り入れている成分になります。フッ素は、丈夫な歯や骨をつくるために大切な役割も果たしているんです。
虫歯予防の観点からフッ素を調べると、フッ素には歯の質を強くする効果と、虫歯の原因菌が酸を出すのを抑えるという作用があります。食事のたびに、歯の表面では脱灰と再石灰化が行われています。脱灰で歯から溶け出したカルシウムイオンやリン酸イオンが、再石灰化によって再び歯に取り戻されるということが繰り返されているんですね。このときにフッ素イオンを一緒に取り込むことができると、フッ素が硬く強いカルシウムの結晶をつくり、食べ物の酸によって溶かされにくい強い歯をつくることができます。そこから、フッ素が虫歯予防にもつながるというわけなんです。
研磨剤とは?
研磨剤は、多くの歯磨き粉に含まれる成分のひとつで、文字通り、歯の表面にあるエナメル質についた汚れや着色を削って落とすことを目的にした成分です。どんな人が使うのがおすすめかというと、たとえばコーヒーやワイン、タバコなどを普段多く摂取していて、歯の黄ばみが気になる人。また研磨剤入りの歯磨き粉を使用すると、着色が落ちるだけでなく、歯の表面がツルツルになるという効果もあります。
ただ、気をつけたいのが、洗顔料に入っているスクラブと同じで、スクラブも毎日使用すると肌を傷つけてしまうように、研磨剤も使いすぎると歯への負担が大きくなってしまうということ。研磨剤入りの歯磨き粉による熱心な歯磨きでエナメル質が削られすぎると、知覚過敏になってしまったり、エナメル質の表面にできた細かい傷に汚れが詰まり、逆に歯の色がくすんで見えてしまうという悪循環に陥ることも…。また、研磨剤には虫歯を予防する力はないので、着色が気になる人以外は、普段は研磨剤なしの歯磨き粉を使用し、週に1、2度研磨剤入りの歯磨き粉と使い分けるのがおすすめです。
歯磨き粉のホワイトニング効果
昔のCMで「芸能人は歯が命」というキャッチコピーが流行ったように、白く美しい歯というのは、人に好印象を与えるもの。歯科医院でもホワイトニングがメニューにあるくらい、歯の色を気にしている人は多くいます。ホワイトニングを謳った歯磨き粉も市販されていますが、なかなか思うような効果が実感できなかったりしていませんか?
歯科医がホワイトニングで使用する薬剤には「過酸化水素(あるいは過酸化尿素)」が配合されていて、歯の表面の汚れや色素を分解して無色化。また、過酸化水素がエナメル質の構造を変化させるので、歯科医院でホワイトニングすると歯が白くなる仕組みなんです。ところが、市販の歯磨き粉には、歯を白くする濃度の過酸化水素を配合することが法律で禁止されているため、ホワイトニングを謳っている歯磨き粉を使用しても、歯科医院に行ったときほどの感動が得られない…というわけなんです。
とはいえ、歯を白く保つには、普段のケアもとっても大事。市販の歯磨き粉を選ぶ際に、汚れを除去して歯の表面をコーティング、また汚れの付着予防にも役立つ「ポリリン酸ナトリウム」や、歯の表面の傷を埋めて汚れや着色がつきにくいなめらかな歯をつくる「ハイドロキシアパタイト」入りのものを選ぶと、自然な白い歯に近づいていくことができます。
歯磨き粉購入時のチェックポイント
歯磨き粉を選ぶ際は、上記の特徴を踏まえることが大事。虫歯予防を重視して強い歯をつくるのに役立つフッ素配合の歯磨き粉選ぶのか、それとも着色汚れが気になるため週に1、2度研磨剤入りの歯磨き粉を選ぶのか。はたまた、汚れを除去して歯の表面をコーティングする「ポリリン酸ナトリウム」入りや歯の表面の傷を埋めて汚れや着色がつきにくいなめらかな歯をつくる「ハイドロキシアパタイト」入りなどの歯磨き粉、ホワイトニングを選ぶのか。効果が期待できそうだからといって、ただやみくもに選ぶのではなく目的に応じて使用する歯磨き粉を選びましょう。