数年前から大都市を中心にボードゲームカフェが続々とオープンし、メジャーな存在へとなりつつあるボード&カードゲーム。
こうしたゲームのほとんどは小中学生でもプレイできるものだが、ルールはそれなりにあって習得に難儀することも。ゲームカフェでは、棚に常備されているゲームを、お店のスタッフが懇切丁寧に説明してくれるが、自宅用に購入したゲームは自力で学ぶしかなく、家族・友人の集まりで気軽に遊ぶにはハードルがやや高い。
そこで活躍するのが、トランプやUNOのような超定番ゲーム。特にトランプは、遊び方のバリエーションが多く、誰もが知っているので、すぐにできる。
反面、誰もが知っているがゆえの「マンネリ感」に陥りやすいのが、トランプの唯一の欠点と言えるかもしれない。
トランプにオリジナルカードを加えた「トランプラス」
今回紹介する「TRAN+(トランプラス)」は、トランプの遊び方をほんの少しだけ変え、マンネリを感じさせない工夫を加えた、今までありそうでなかったカードゲームだ。
「トランプラス」は、JOKERも合わせて54枚からなるトランプに、「ブレイク」、「シャッフル」、「チェンジ」、「フロー」の4種類(全16枚)のオリジナルカードを加えたもの。
トランプ+オリジナルカードからなる「トランプラス」
(写真は開発中のもので製品版は多少変更される可能性がある)
遊び方は、基本のトランプセットに適宜オリジナルカードを加えて、ババ抜き、7並べ、神経衰弱、大富豪をプレイするというもの。各オリジナルカードは、引いたときに独自の効果が発動され、場を盛り上げる。トランプのルール自体はほぼ変わらないのに、マンネリ感なく楽しめるという仕掛けだ。
例えば、神経衰弱の場合、シャッフルとブレイク、2種類のカードを追加して遊ぶ。ブレイクを引いたら、自分が獲得しているカード1ペアを右隣の人に渡さなくてはならない(渡すカードがなければ1回休み)というペナルティが発動する。また、シャッフルを引いたら、全員で場に出ているカードをかき混ぜてわからないようにするというリセット効果(神経衰弱のキモである記憶力をクリアしてしまうとんでもない効果)が発動する。
基本ルール以外にも、ブレイクをペアで引いた場合にはそれらを除去できる「爆弾除去」など、メンバーのレベルによってルールをアレンジすることも可能だ。
これがババ抜きだと、チェンジが新たに加わり、ブレイクとシャッフルは神経衰弱のときとは異なる効果を発動する。ババ抜き自体のルールは変わらないが、ブレイクがペアになったときに、1つのカード番号を指名できる。そして、その番号のカードを持っている人はそれ捨てる。シャッフルがペアになったときは、全員が右回りでカード全てを交換する。そして、チェンジがペアになったら、1人を指名して、持っているカードを総とっかえ(チェンジ)する。
カードが少なくなってきてもシャッフルやチェンジによって一気に展開が変わるので、いつものババ抜きが最後の最後まで油断できないゲームに変貌する。
7並べと大富豪でも、これらオリジナルカードが投入され、いつものルールでは不足していた戦略性や逆転要素が追加されるので、新鮮味を保ちながら遊ぶことができる。