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ナビスコのアニマルクラッカーが100年ぶりにパッケージデザインを変えた理由

2018.08.23

変化についていくのは大変なことだ。時代とともに、蠢く人間の思想もコロコロと変わっていくもの。人間もビジネスも古株になればなるほど、昔に決めた事柄に固執しがちだ。

そんな中、アメリカのナビスコが販売する、動物の形をしたクラッカーのお菓子「Barnum’s Animals Crackers」が、100年以上ぶりにパッケージデザインを変更したと話題を呼んでいる。

動物愛護団体の抗議によって、解き放たれた動物たち

もともと、サーカストラックに乗せられた野生動物たちがパッケージだった同商品。116年という長い歴史を、変わらぬ美味しさとパッケージで歩んできたわけだが、一通の手紙により変貌を遂げることになった。

事の発端は、2016年に動物愛護団体の一つであるPeople of the Ethical Treatment of Animals (PETA)が、ナビスコの親会社であるMondelezに出した抗議の手紙。サーカスは動物を適切に扱っていないとの説明と共に、「生きとし生けるものは、人間の娯楽のために存在しているわけではない。サーカスは野生動物を小道具のように扱い、動物たちにとって大切な摂理などを全て無視するものだ。」と主張。これにはMondelezも頷かざるを得なかっただろう。それもそのはず。皮肉なことにMondelezの本部があるイリノイ州は今年の初め、ゾウを使ったサーカスを廃止している。

そしてようやく、100年以上パッケージ内で囚われの身となっていた野生動物たちが、檻から解き放たれたわけだ。草食動物も肉食動物も並んで、食物連鎖を間近で観察できるようなワクワク感溢れるデザインに。

Credit-@BarbaraLeeNews8

長年当たり前のように続いてきた事を変えるというのは、そう容易くないはず。それについてMondelezのマーケティング責任者、Levine氏は「Barnum’sのブランドを近代的に保つためにも、いいチャンスだと思った。」と話す。老舗メーカーであるがゆえ、現代の客と時代の流れに沿うように、とのモットーを掲げる同社にとって、確かに現代を思い知るキッカケになったのだろう。

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