2007年の夏、今年と同じように日本列島を猛暑が襲った。私はその時に寝室のエアコンを買い替えたのだ。つまり11年前である。基本的にエアコン嫌いで、あまり活用することなく放置してきたのだが、さすがに今年の酷暑には勝てずに夜はエアコンを入れたままにして朝までグッスリ。設定温度は寝る前に26度にセットして、もう寝落ちしそうという時に28度にするとちょうど良かった。29度まで設定温度を上げると室温が30度になってしまい暑くて睡眠の途中で目が覚めた。
まあ、こんなものかと思っていたのだが、実家がエアコンの清掃を業者に頼んだら、効きが抜群に良くなったと電話で自慢してきた。それならウチも頼もうかと思ったのだが、料金は1万5000円。こんな旧型のエアコンにそこまでコストを掛けてあまり効果がなかったら悔しい。とりあえず自分でやってみることにした。
Amazon.co.jpで検索すると、800円以下でアース製薬『エアコン洗浄スプレー防カビプラス 無香性 420ml 2本』(633円税込)、800円から1600円ではケミコート『エアコン内部クリーナーシュ!シュ!』(1195円税込)が価格別ベストで表示された。アース製薬が1本あたり316円とハイコスパで洗浄液が垂れる心配がなく、養生不要だったので、これに決定。洗浄後10分待つだけとお手軽感が半端ない。
Impression
エアコンの効きが悪くなる原因は多分、熱交換器のフィンの詰まりと思われる。熱交換器の仕事は室内の熱を部屋の外に運び出すことだ。構造はクルマのラジエーターのように表面積を稼ぐために薄いフィンがビッシリと並び、その中をパイプが通っている。このパイプの中には冷媒と呼ばれる液体になったり気体になったりする物質が循環している。フィンが空気中の熱を奪い冷媒に渡して屋外に出すという重要な役目を果たしている。フィンの奥には空気を循環させるためのファンが入っている。つまり扇風機と違って大事なのはファンでなく、フィンである。
エアコンの能力を回復させるには、このフィンに詰まったゴミやホコリや花粉などをエアコン洗浄スプレーで吹き飛ばしつつ洗浄液と共にドレンパイプに流すことだ。これができれば、多少ファンが黒ずんでいようと送風口が汚かろうと冷却効果は高まるはずだ。スプレーはフィン専用なので、それ以外の部部にスプレーしないように気を付ける。特に基板などの電気回路にかけるのは御法度である。
『エアコン洗浄スプレー防カビプラス』は2本パック。1台1本を使い切る設計なので、これで自宅のエアコン、2台の洗浄ができる。使う前に安全対策用のツメを折り取っておく。