もちろん車内もすごい。編成全体にわたってキティちゃんやその仲間たちが登場しているが、中でも1、2号車がこの新幹線最大の特徴。まず、1号車は「HELLO!PLAZA」というJR西日本の沿線地域の展示スペースと物販スペースになっている。今回、この「ハローキティ新幹線」は、ただかわいい新幹線を走らせるというのがテーマではない。今回のプロジェクトを担当したJR西日本営業本部担当部長 財 剛啓さんはこう語る。「今回、サンリオの人気キャラクターであるハローキティと500系をコラボする上で大事なテーマとして意識したのが、西日本の地域活性化です。この車両には沿線の各県の『ご当地キティ』が描かれており、各県の象徴的なデザインとなっています。500系は他社では見ることのできないJR西日本のオリジナル車両です。そんな500系とキティがコラボレーションすることで、今まで新幹線に乗ったことがなかったり、親しみがない方にもご乗車いただければうれしいです。」
「ハローキティ新幹線でぜひ西日本へ!」と笑顔のJR西日本営業本部担当部長 財 剛啓さん。
ちなみに、他のキャラクターも候補に挙がったそうだが「最終的にキティちゃんのもつあらゆる世代へと諸外国での人気を考慮して決定しました」。(財さん)外国では特にキティちゃんは台湾での人気が高く、台湾の航空会社であるエバー航空にはキティラッピングの飛行機や桃園空港ではキティちゃんのチェックインカウンターなどもある。このキティ新幹線についても「かなり多くの問い合わせをいただいております」(財さん)とのことだ。またプロジェクトチームには当然男性もいたが、特にマイナスな意見は出ずに企画はスタートしたそう。
1号車の「HELLO!PLAZA」は座席のないフリースペース。ミニショップなどもある。
ちょうどこの車両のデビュー時には2018年7月~9月に開催される「山陰デスティネーションキャンペーン」に合わせ、1号車の各ブースでは鳥取と島根のこの列車オリジナルデザインのご当地キティがお出迎え! 車内のカウンターでは特産品やオリジナルグッズも販売される予定だ。そして、車内販売員さんの制服については「乗ってからのお楽しみで(笑)」(財さん)とのこと。