国鉄急行形電車の169系は、1968年から45年間という長きにわたり活躍した。しなの鉄道で現役を終えた169系は、4両が長野県内に“永住”しており、後世に語り継がれるだろう。
坂城駅前多目的広場に169系S51編成が静態保存
坂城駅上りホーム隣の坂城駅前多目的広場に、169系S51編成(長野方からクハ169-27+モハ168-1+クモハ169-1)が静態保存されている。廃車後、長野県はにしなぐん埴科郡さかきまち坂城町に譲渡され、2013年5月25日から“宝物”として、この地に立つ。
S51編成は、国鉄直流急行形と近郊形電車の“王道”といえる湘南色で有終の美を飾り、静態保存後も色あせや、傷んでいる様子もなく、元気な姿を保っている。
車内は国鉄時代の1986年7月にアコモ改善(現在でいうリニューアル車)され、座席がボックスシートから、新幹線0系で使われた簡易リクライニングシートに更新。国鉄特急車なみの居住性を誇る、急行〈かもしか〉などで活躍していた。
なお、車内見学は団体(5~30人)に限られており、希望日の2週間前に坂城町企画政策課まち創生推進室に申し込めばよい。
坂城駅ギャラリー
坂城駅は2013年8月3日から、駅舎内に入場無料の「坂城駅ギャラリー」をオープン。8時00分から19時00分まで公開されている。
中へ入ってみると、169系のパネルが来客を歓迎。さらに進むと、ダルマストーブと、169系の車輪と車軸が展示されている。この車両の予備として製造されたものだという。