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みりんと何が違う?料理好きなら覚えておきたい熊本の「赤酒」

2018.07.11

熊本地震と赤酒

 現在、お話を聞いた瑞鷹におけるお酒の出荷量は赤酒:清酒・焼酎が6:3:1ほど。それだけ赤酒がメーン商品なわけだが、先の熊本地震では蔵が大きな被害を受けている。吉村さん曰く、

「2016年4月14日の前震ですでに大きな被害を受けていました。その時は県内全体が同じ状況だったので何とか頑張ろうと思えたのですが、16日の本震で被害が拡大。製品の流出や廃棄が14万リットル(一生瓶換算で7万8000本分)にもなり、これでは1~2年造りができないと思うほどの状況でした」

 それでも全国から多くの応援をもらい、清酒に関しては先を見ることができた。しかし大黒柱の赤酒は、大手メーカーの調味料としての二次的使用が多く、いずれも取引は大口。つまり契約上、出荷できないでは済まない面があり、代わりを探し紹介するなどで対応したものの、後に元の取引が再会されるとは限らず、蔵の修繕などできないまま造りを続けた経緯がある。

 そして今も蔵の修理などは業者不足などから思うように進まず、古い蔵だけに残存建物と設備更新との兼ね合いも課題だとか。

「これらをひとつひとつ解決していきながら、赤酒文化をさらに広めたい」

 とは吉村さん。熊本に行く機会のある方は、同社製品の展示や資料館を兼ねた東肥大正蔵を訪ね、さらに知見を高めてみてはいかがだろう?

取材協力 瑞鷹株式会社 http://www.zuiyo.co.jp/

文・写真/西内義雄(医療・保健ジャーナリスト)

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