■連載/ゴン川野のPC Audio Lab
■Introduction
クラスDアンプの登場によって、AVアンプとプリメインアンプ、パワーアンプは画期的な低コスト化が図れるようになった。特にコストがかかる電源部をACアダプターに置きかえられる。大きくて重いパワーアンプの内部には巨大な電源トランスがありその回りには電解コンデンサーが林立するのがお約束だったが、クラスDなら手のひらサイズで160W+160Wの出力が得られるのだ。しかも外部電源を使うのでアンプ自体も小型軽量化が可能になり、大艦巨砲主義は過去のものとなった。
しかし、こうした超コンパクトなクラスDアンプは日本メーカーには少なく、中華アンプがほとんどで、多くは輸入代理店もよくわからないままAmazonなどで販売されている。日本語説明書なし、電源ケーブルが日本仕様なっていないなどの不安要素があり、ちょっとビギナーには敷居が高い。そこで今回、製造は中国だが、日本人による監督運営をおこない、日本人が納得する品質管理をおこなうNorthFlatJapanが販売するFX-AUDIO-の製品を紹介したい。
■中国仕様と日本仕様の違い
最初に知っておきたいのが、FX-AUDIO-の製品には日本仕様と中国仕様があることだ。日本仕様は型番の最後にJが付き、原則NFJストアで販売されている。中国仕様と日本仕様どこが違うのかと言えば、まず、音が違う! これは後ほど検証するが日本仕様の方が音質に対する許容範囲が厳しく、残留ノイズが少ない、ボリュームのギャングエラーが少ないなどの違いがある。中国仕様はコスパ優先で内部に使われる部品も異なることがあるため、購入した時期や個体によって音にバラツキがある可能性が高い。また、日本仕様は、買い替えでACアダプターが無駄にならないようにACアダプター別売である。
注意して欲しいのは日本で販売されるACアダプターにはPSEマークの表示が義務づけられている。ACアダプターが付属する中華アンプ購入時には、ACアダプターの裏側のPSEマーク有無をチェックしよう。
また単体のACアダプターを購入するときもPSEマークがあるかどうかを確認したい。それでは早速、中国仕様の『FX502S PRO』と日本仕様『FX502J-S』を比較してみよう。
左が中国仕様で右が日本仕様。このモデルに関しては型番が違うので直ぐに分かる。またロゴの表示も異なる。そしてボリュームもクリック感のありなしの違いがあった。
裏面を見ると上の中国仕様にはメイドインチャイナの表記が左側にある。下の日本仕様にはシールが貼られている。
日本仕様のシールには「これをはがすと保証が受けられません」と書かれていた。