■グラスやコップは縦1列で収納する
キッチンは、壊れやすいものが多く、汚れやすい環境でもあるため、片づけの難易度は高め。特に難しいのは食器類だが、これも工夫によってきれいに整理・収納できるという。
小川さんは、毎日のように使う食器は家族分をトレーに入れて収納し、使うたびに棚からトレーごと移動させるやり方をすすめる。そして、そこまで使用頻度のない茶碗や皿については、「同じサイズ、同じ種類を重ねる」のが、美観の点からもおすすめとも。
また、重ねられないグラスやコップは、「同じ種類を縦1列に並べると、奥まで何が入っているかがひと目でわかります」。これなら、手前のものを動かして、奥のものを取り出す必要もないのでラク。
■人が集まるリビングには、家族共有のものだけをしまう
親子が集まるリビングは、片づけてもすぐに散らかりやすい場所。小川さんは、リビングの片づけには、「家族全員で使うものだけを置く」と「1日2回の片づけタイムをつくる」の2つのポイントがあると述べる。
「まずは、家族みんなで使うものと個人のものを分けてみましょう。そして、家族共有のものだけをリビングに収納。使う場所の近くに収納場所をつくれば、片づける習慣がつきやすくなります」と、小川さん。もちろん、きれいな状態をキープするには、家族の協力が必要だ。
このように本書では、整理収納のプロならではの片づけの秘訣が100以上も掲載されている。捨てるプレッシャーを感じず、ムリなく片づけを成功させたい人は、これを読んで、できる方法から実践してみるとよいだろう。
小川奈々さん プロフィール
整理収納アドバイザー。感動の整理収納 in Nagoya主宰。1976年、広島市生まれ。2011年に整理収納アドバイザー1級を取得し、2013年に感動の整理収納 in Nagoya設立。翌年、「整理収納コンペティション2014本選プロフェッショナル部門」グランプリを受賞。著書に『禅に学ぶ 台所しごと』、監修本に『片づけたら1年で100万円貯まった!』(ともにリベラル社)がある。
イラスト/あきばさやかさん
文/鈴木拓也(フリーライター兼ボードゲーム制作者)