Audioquest『NightHawk Carbon』のレビューはこちら
■Introduction
なぜか4万円台で入手できるようになったAudioquest『NightHawk Carbon』は、SENNHEISER『D700』と同じリケーブル端子を採用しているため、マイナーなモデルながらリケーブルが豊富にある。そこで、今回はORBのXLRバランスケーブルからヤフオクで個人が手作りしたφ2.5mm4pinケーブルまで4種類を集めて比較試聴してみよう! Audioquestは超高級ケーブルを自社で作っているので、付属ケーブルもかなり高音質と予想できるが、いったいリケーブルでどこまで音は変わるのか。ちょい甘の音像定位を改善することはできるのだろうか?
■Impression
●AudioQuest純正ケーブル(φ3.5mm4pin リモコン対応)
付属ケーブルの導体にはテルル銅合金と呼ばれる素材が使われる。銅にレアメタルであるテルルを加えたもので、オヤイデ電気のYラグなどにも使われている素材である。端子は金メッキではなく、銀メッキが使われている。長さ1.3m。付属の6.3mmアダプターの作りも非常にいい。フラットバランスな音で低音の量感も出る。試聴にはA&ultima『SP1000』とMASS-Kobo『model404』を使用した。
手嶌葵「明日への手紙(ドラマバージョン)」(96kHz/24bit)を聞くと、解像度にやや不満がある。見晴らしが悪い感じで、高域はザラザラとした質感、ノイズっぽいのかS/N感が悪いのか。ハイレゾ音源なのでもっと細かい音まで再現して欲しい。
●MavisModzカスタムメイドケーブル(φ3.5mmアンバランス 英国製)約6600円
ebayでオーダーしたイギリス製のケーブル。長さは2mでクリアテフロンケーブルをツイストペアしたものにナイロン製のパラコードを被せている。パラコードの色の指定と、ケーブルの長さ、端子の種類が選べる。
交換した瞬間、S/N感が向上してピアノのペダルを踏む音が聞こえるようになった。ボーカルは粒立ちがよくなり、センターに小さく定位する。ボーカルのかすれた感じもよく分かる。高域はキラキラして、低域はやや歪みっぽい。左右の音場が広く情報量が多い音だ。これはいいケーブルだ。