【ガラパゴスでも楽しかった!懐かしのガラケー大図鑑】
インターネットによって世界とつながり、新たなテクノロジーが未来を感じさせてくれた。続々登場する新製品に、わくわくしっぱなしだった1990年〜2000年代。心から憧れ、物欲をかき立てられた懐かしのガジェットを、専門家と愛好家が振り返る。
懐かしのガジェット大図鑑【 ケータイ編 】
四角いスマホにはないユニークなデザイン、機能を持つ機種が多かったケータイ。90年代後半から2000年代は憧れの機種が目白押し。
◎ガラパゴスでも楽しかった百花繚乱の2000年代
太田 ケータイの転換期はやはり99年のiモードの誕生ですよね。ケータイだけでインターネットにアクセスできるようになり、どんどん高機能化していった。
法林 PDAとケータイが一体化した『SH601em』など、iモード以前にもおもしろい端末はあったんだけどね。iモード以降、ケータイは手のひらに乗る最も身近なコンピューターになっていった。いつも手放せない、そんな〝持ち物感〟が強くなると同時に、いろんなデザインが登場するようになっていくんだよね。
太田 小型化を突き詰めた『Premini』や着せ替えケータイ、液晶の回転方法にもいろんなギミックがあって、2000年代は新製品が出るたび、わくわくしました。
法林 ボーダフォン(現ソフトバンク)の日本参入で、ノキアなど海外メーカーが入ってきたのもこの頃。メーカーも機種も多くて、業界的にも一番盛り上がっていた。
太田 当時あれだけたくさんあったメーカーが、スマホ時代の今、数えるほどしか残っていないというのがなんとも寂しいですね。
[1998年]タッチパネルを備えた元祖スマホな隠れた名機
ドコモ/シャープ『DoCoMo by SHARP SH601em』オープン価格(実勢価格約4万円/発売当時)
iモード開始1年前に発売されたPDA+ケータイ。スタイラスペンで操作できるタッチディスプレイを備え、メールの送受信にも対応。フタを閉じるとテンキーが現われ、電話ができた。
ストラップの先に小さなスタイラスペンが付いていた。
〈 法林’s Comment 〉今のスマホの原型のようなモデル。メールが送受信できるのも当時としては画期的だった。
[2000年]今や当たり前の〝ケータイで音楽〟をいち早く実現
au/ソニー『cdmaOne C404S DIVA』オープン価格(実勢価格4万円台半ば/発売当時)
『メモリースティックウォークマン』と同等の音楽再生機能を搭載。デザインは異なるが、同時期にドコモとauから発売された。ヘッドホンも付属。
〈 法林’s Comment 〉ケータイにウォークマンをくっつけたような端末。その分、当時としては価格も高めだった。