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幕末期の銃って買えるの?大河ドラマ『西郷どん』の変わった楽しみ方

2018.05.27

■「藩主ロシアンルーレット」の拳銃は何?

 ここで筆者は、前々から気になっていたことをスタッフに質問してみた。

「坂本龍馬の銃は、古式銃として売ってるのか?」

 幕末の巨星・坂本龍馬のリボルバー拳銃は、アメリカのスミス・アンド・ウェッソン社の製品である。古式銃とは1868年以前に存在した銃が対象だ。ならば、龍馬の銃もそれに当てはまるのではないか。

「坂本龍馬が使っていた銃は、銃刀法では所持が認められていません。スミス・アンド・ウェッソンの銃は、総じて古式銃としての登録ができないようになっています」

 何とも残念な話である。しかしその代わりに、筆者がその場で思いついたのが「渡辺謙と鹿賀丈史がロシアンルーレットで使った拳銃」だった。

『西郷どん』の第4回放映時に、こんなシーンがあった渡辺演じる島津斉彬と加賀演じる島津斉興が藩主の座を巡ってロシアンルーレットで対決するという内容だ。あまりに衝撃的なシーンのため、「いくら何でも脚本がぶっ飛び過ぎでは?」という声もあったほど。

 その際に使用された拳銃は、どうやらコルトM1851ネイビーだという。著名なガンマンや将軍たちも愛用していたことで知られている。

 しかし、M1851の開発はその名の通り1851年。島津斉彬の藩主就任と同年だ。開発されたその年に日本へ輸出された、という可能性は限りなくゼロに近い。だがそうは言っても、ドラマに出てきた以上は実銃をチェックしておきたいもの。

「M1851はありませんが、それに近いM1849ポケットならご用意できます」

 当時のコルトの拳銃は、小銃よりも早く連射機能を持つことができた。たとえ射程距離が短くても、次から次へと弾丸を発射することができるコルトのリボルバー拳銃は脅威であったに違いない。

 ちなみに、坂本龍馬の拳銃はそれよりもさらに進んだ椎の実型弾丸、現在でも実弾が入手できる金属薬莢のもの。だからこそ、日本の銃刀法では所持が難しいというわけだ。

■無可動の現代銃も販売

 此度の記事を書くにあたりご協力いただいたシカゴレジメンタルスは、現代銃も取り扱っている。

 ただし、これらの銃は無可動実銃だ。先述のスナイドル銃のように、銃身内部が塞がれている。永遠に弾丸を発射できないように加工されているのだ。その用途はコレクションもしくはインテリアである。

 骨董関連のイベントでも、シカゴレジメンタルスは頻繁にブースを展開している。その様子を覗いてみるだけでも、十分に歴史の勉強になるのではないか。大河ドラマも格段に面白く視聴できるだろう。

シカゴレジメンタルス上野本店
〒110-0005
東京都台東区上野1-12-7
TEL: 03-5818-1123 FAX: 03-5818-1124
営業時間: 12:00pm~7:30pm
定休日: 年中無休

シカゴレジメンタルス公式サイト

取材・文/澤田真一

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