■ダラダラをなくす立ち仕事
事務所では、昇降式の机を導入して、その効果を検証しています。
ノートパソコンを置く台を上下させる「スタンディングデスク」で、世界各地で探した結果、シンガポールのaltizenのものを選びました。既存のデスクに載せるタイプで、ボタン一つでパソコンを置く台を時上げ下げできるので、座っても立っても仕事ができます。さらに、専用スマホアプリと連携して、活動履歴やフィット効果(消費カロリー)なども確認できます。(図2)座って仕事をする時間が長いと、糖尿病のリスクが上がり、またやりがいの低下などの心身ともに問題が起きやすいそうです。
実際に立ち仕事をしてから6か月たちますが、ダラダラ作業が減り、Skypeでの会議時間も減りました。血行も良くなって、肩と首のコリが改善し、また頭が冴えて眠くなりにくくなりました。
■作業はマルチモニターで
図3:実際に使用しているマルチモニター環境 Surface bookにLG 34インチ湾曲モニターを接続
立ち仕事も座り仕事も、ノートパソコンをモニターに接続して、マルチモニター(複数画面)の環境にしています。(図3)情報処理学会論文誌(vol.50 No.3 1204-1213 2009-03-15)で発表された「大画面ディスプレイ・多画面ディスプレイの導入による業務効率化の測定」によると、1画面で作業するより、マルチモニターの方がウィンドウ操作に要する時間コストが13.5%減少するそうです。ZoomやTeams、Slackなど様々なツールで複数のクライアント企業と対応する時や、複数のアプリを使って作業する時は効果が高く、集中力を維持できます。一般的な週休2日の会社でも、1日3%の生産性を向上できたら、年間で50時間も浮き、精神的なストレスも減るわけですから、バカにできません。
ベンチャー企業だからできるのでしょ!と言われてしまうかもしれませんが、自分で自分に投資をして、痛みをなくし、成長を加速させてみませんか?
文/越川 慎司
株式会社クロスリバー社長。元マイクロソフト役員でofficeビジネスの責任者。2017年に起業し、企業の働き方改革や海外進出を支援。週休3日で新しい働き方を実践中。
『新しい働き方~幸せと成果を両立するモダンワークスタイルのすすめ~』著