ここでは撮影のために足柄SAなどで充電しているものの、実際には箱根のホテルで充電するだけで余裕で往復でき、少なくとも東京~箱根間の往復で、“充電のためだけ”に費やした時間は皆無。とはいえ、事前にピュアEVにとって最適なドライブルート、目的地を探し、プラニングするのもピュアEVオーナーならではの楽しみ方と言えそうだ。もちろん、ナビで近くの充電スポットを探すことなど朝飯前である。
いずれにしても、ピュアEVの日産リーフでの運転感覚は、ガソリン車から乗り換えれば新鮮そのもの。加速、減速、乗り心地、静かさに“4回”驚かされること間違いなし。実質250キロの無充電EV走行距離をどう思うかは、人それぞれだが、それは1回も充電しない・・・という条件。先に触れたような、時間を無駄にしない充電タイミングを計れば(あらかじめプラニングしておこう)、EV航続距離はとことん伸びる。特に近距離中心のドライブがメインの人にとっては、さらに適したインテリジェントモビリティになりうると思う。
ピュアEVの日産リーフと、充電いらずの電気自動車セレナe-POWERで箱根をドライブしているうちに、この2台を所有し、使い分ける、インテリジェントモビリティを極めた電気自動車生活もすこぶる楽しそうだ・・・そう思えたのも本当である。
撮影/福永仲秋
文/青山尚暉
モータージャーナリスト。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。自動車専門誌の編集を経て、現在、モータージャーナリスト、愛犬との快適安心なカーライフを提案するドッグライフプロデューサーのふたつの肩書を持つ。小学館PETomorrowでも「わんこと行くクルマ旅」を連載中。最新刊に「愛犬と乗るクルマ」がある。