●葛西臨海公園・野鳥園
永井さん:葛西臨海公園から、橋を渡り、公園に入ります。サービスセンターのある交差点から左方面に進むと野鳥園です。しばらく歩くと、公衆トイレがあり、そのあたりから、バードウォッチング開始。
遊歩道上では、ジョウビタキ、アオジをよく見かけます。木々の中から、メジロの声がしますが、姿はなかなか見ることができません。公園の西端手前にある観察窓(通称・擬岩)からは、時折、多数の水鳥を見ることができます。
アオアシシギ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、ハクセキレイ、カワセミ、カワウ、春・秋の渡り鳥のキアシシギ、ソリハシシギ、コアオアシシギなどを小さな窓から見ることができます。
大勢のバードウォッチャーが集まっていたら、なにか珍鳥が来ているのかもしれません。
ウォッチングセンターの2階には、最近見られた野鳥情報などが掲示されています。上の池は、ノスリ、オオタカなどを見る猛禽スポットです。
西渚方面には、シギ、チドリ、運がよいと、クロツラヘラサギを見ることができます。とリース!
●多磨霊園
永井さん:多摩霊園の中でも、5区の広場周辺と、隣接する浅間山(せんげんやま)は、とくに野鳥が多い場所です。
「♪ギェーイ」と声がしたら、水色の長い尾羽が美しいオナガ、「♪キイキイキイキイ」と鳴くのはハト大の小型の猛禽、ツミ。
冬には、ツグミ、シロハラ、トラツグミが、地面で採食していることがあります。
初夏や秋にはサンコウチョウ、キビタキなど、山地の野鳥が、ここを通過していきます。
浅間山中央部には野鳥の水浴び場があり、冬には、シジュウカラ、ヤマガラ、キジバト、アオジ、ルリビタキ、エナガ、シロハラなど、そこにいるだけでたくさんの小鳥を見ることができます。
土日には、大勢のバードウォッチャーがいることがあるので、静かに譲り合って観察しましょう。静かにしていると、ここの名物で、大きなウズラのようなコジュケイが現れて、バードレナリンどばどばーどです。近隣の武蔵野公園、野川公園も、バードウォッチャーに人気の野鳥観察スポットです。
♪鳥くん(永井真人さん) プロフィール
東京都生まれ、千葉県我孫子市在住。ミュージシャンから日本初のプロのバードウォッチャーへと転身し、1年の半分以上を野鳥観察・撮影の旅で過ごす。バードウォッチングツアーガイド、講演会、執筆、野鳥写真提供、小・中学校での特別授業など幅広い活動を展開。我孫子市の「鳥の大使」でもある。公式サイト:http://www.nagaimasato.com
文/鈴木拓也(フリーライター兼ボードゲーム制作者)