小型二輪免許で乗れる原付2種、つまり125ccクラスのバイク市場が、にわかに注目を集め始めている。実際、メーカーは同クラスの魅力的なモデルを次々に発表。中でも、今年2月に発表されたホンダの『クロスカブ110』は、アウトドアテイストあふれるスタイリングで話題を呼んだ。このほか、同じくホンダの『グロム』、スズキの『GSX−R』など、バイク好きならずともニヤリとするモデルが増えている。
だが今なぜ、小型二輪なのだろうか。モータージャーナリストの中村浩史氏はこう解説する。
「理由は2つ。まず1つ目は原付最高時速は30kmに制限されており、改めて不便だと、みんなが気づいたこと。2つ目は、メーカーの事情によるもの。バイクは今、東南アジアでの販売が好調なのですが、その主流は100cc前後。そのモデルをグローバルモデルとして日本でも販売し始めたため、このクラスのバイクが増えたのです」
免許取得が容易なことも普及の理由だ。教習所で取得でき、普通自動車免許を所持していれば学科は大幅に免除される。費用は10万円ほど。
「原付免許で125ccクラスまで乗れるようにしようとする動きもあります。近い話では、今秋頃までには小型二輪免許の取得が簡素化されそうです。普通自動車免許を所持していれば最短2日で取得できる話も。このほか、任意保険を『ファミリーバイク特約』とし、すでに持っている自家用車と一緒にすると保険料が安くなりますよ」(中村氏)
いいことずくめの125cc。お気に入りの一台を見つけて、魅惑のバイクライフを楽しみたい。
●純国産車に生まれ変わった良血馬
HONDA『CROSS CUB 110』31万円
『スーパーカブ』が2017年10月から熊本工場で生産されるのに合わせて、『クロスカブ』も国産車に。レッグシールドを廃し、アクティブな外観になった。
アウトドアテイストあふれるメーター。カモフラ柄が気分を盛り上げる。