オンライン英会話サービスが急増するなど、今や何がベストなのか判断に迷うほど、英会話を学習するツールや環境が充実している。もちろん、あれもこれも手を出せるほど時間はないし、お金もかかる。さて、どうしよう……そんな悩みをお持ちの方におすすめできるのが、海外ドラマを教材に英会話を学ぶ方法だ。
■実は「海外ドラマが最強の教材」
人気ランキングで常に上位のブログ『シットコムで笑え! 海外ドラマ「フレンズ」英語攻略ガイド』の南谷三世さんによれば、「海外ドラマは最強の教材」だという。その主な理由として南谷さんは、海外ドラマに出てくる会話は「正真正銘の生きた英語」であること、「ストーリーが面白いから飽きずに続けられる」こと、一時停止や早戻し機能が便利な動画配信サービスの普及で「学習環境が飛躍的に向上」したことを挙げる。
実際の話、南谷さんは、留学せず英会話教室にも通うことなく、海外ドラマを教材にしてTOEIC満点、英検1級を取得している。とはいえ、「ただ見ているだけではダメ」で、海外ドラマで英会話力を身につけるには、やり方とコツがある。それについては、ご本人のブログや著書をご参照いただくとして、ここでは新著『リアルな英語の9割は海外ドラマで学べる!』(池田書店)から、海外ドラマで頻繁に使われる(=リアル世界でもよく使われる)セリフを幾つか紹介しよう。これだけでも、いかに海外ドラマが英会話学習に役立つかわかるはず。
■am Iでも疑問文ではない
犯罪捜査コンサルタントのイケメン主人公が活躍する『メンタリスト』の一幕で、現場に到着した捜査官を出迎えた保安官のセリフが、
Oh, boy, am I glad to see you guys. We are sorely ill-prepared for this kind of deal.
(あぁ、君たちに会えてよかった。我々はこういう事件は実に不慣れでね。)
南谷さんの解説:am Iという倒置の形になっていますが、文末が「?(疑問符)」ではないので、これは疑問文ではありません。I amをam Iと倒置にすることで、喜びや驚きなどをさらに強調している感覚になります。有名コメディの『フルハウス』でも、Boy, are you strict!(もう、厳しいいのね!)というふうに、強調の倒置がよく出てきます。