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太極拳と医療的エビデンスをもとに開発された新しい運動メソッド「メディカルタイチ」体験レポ

2018.04.30

 野球やボクシングなどの選手にも必要とされ、実際に指導することもあるという入脱トレーニング。野球のイチロー選手がケガをしないためにフェンス際で力を抜くなど、脱力を意識しているという話は有名だが、力を入れる前に脱力するとスムーズに体重移動ができるため、入脱を会得することがアスリートにも有利になる。

「呼吸と共に力を抜く、自分に意識を向けることがとても大事で、力を抜くというのは太極拳にしかない動作です。私も6歳のころから長拳という早い動きがメインの武術をやっていましたが、20歳ぐらいのときに早さとは何かを知るために真逆の太極拳を始めました。緩めることがわかると力を出すこともできて、その振り幅が広いほどパフォーマンスは上がります。10代のころは大雑把な動きだったのが、太極拳に取り組んでから体の使い方が上手になり緻密に動けるようになりました」(市来崎さん)

 レッスンではメディカルタイチの基本動作である「八段錦」、体をほぐすことをメインとするストレッチベース、マットを使った動きなど、レベルや状態に合わせて臨機応変に行っている。ダイエット、ヘルス、メンタル、ビューティーアップ、ヒーリングといった目的別のクラスから、伝統的な太極拳クラスもあり、コンディションや目的別に選ぶことができる。

「八段錦も実際には八つの動きをすべてつなげて流れるように行います。ワンポーズではなくムーブする、体を連動させることが太極拳の大きな特徴。レッスンに来ていただいた方には、動く体になってもらうことを目指しています。股関節が緩まないと腰が緩まない、腰が緩まないと肩も緩まない。結局、体をうまく使うことを覚えるのが大切なのです。太極拳は負担になっているものをまず無くすという引き算の考え方、つまりデトックスです。その上で自身の体に合った漢方、ツボ、経絡刺激などの考え方から心身のバランスを整え、必要な食事を適切に摂るなどトータルな健康を目指します」(市来崎さん)

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