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フルモデルチェンジしたスズキ『スペーシア』に試乗してわかった○と×

2018.04.23

新型スペーシアの標準車、つまりNAエンジン+CVTと14インチタイヤを組み合わせたモデルの走行性能は、極めてフツー。動力性能は“街乗りベスト”と言えるごく穏やかなもの。先を急ぐ場面や高速走行、長距離ドライブでは加速力に物足りなさを感じる場面も少なくないはず。

しかも交差点やカーブなどでステアリングを切ったときの前輪のインフォメーション不足とロールの大きさが気になる人は気になる点だ。

 

つまり走行性能は“ご近所仕様”。14インチのエコタイヤを履く乗り心地も転倒防止のためか足が硬めで、路面によってはゴツゴツした振動を伝えてくる。子育て世代中心のユーザー層には、最新のN BOXのような、もう少しマイルドでしなやかな乗り味が理想だと思える。

新型スペーシアをオールラウンダーに使って満足できるのは、依然、動力性能に余裕があり、15インチタイヤを履く乗り心地が格段にしっかり上質になるターボモデルのほう。もちろん、街乗り、1~2名乗車がほとんどというならNAでも不足はないのだが・・・。いずれにしてもNA、ターボの両方、そしてライバル車のNAモデルと乗り比べ、走行性能、運転のしやすさ、快適性、荷物の積み込みやすさ、先進安全運転支援機能やデザインなどを吟味して自身にぴったりの1台を決めていただきたい。

 

スズキ・スペーシア
http://www.suzuki.co.jp/car/spacia/

文/青山尚暉

モータージャーナリスト。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。自動車専門誌の編集を経て、現在、モータージャーナリスト、愛犬との快適安心なカーライフを提案するドッグライフプロデューサーのふたつの肩書を持つ。小学館PETomorrowでも「わんこと行くクルマ旅」を連載中。最新刊に「愛犬と乗るクルマ」がある。

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