今、軽自動車界でもっとも売れ筋のジャンルはモアスペース系とも呼ばれる両側スライドドアを備えたプチバン的モデル。2017年のモアスペース系ランキングではダントツ1位がN BOX、続いてタント、スペーシアと続く。
そんな中、ワゴンRと並び、今ではスズキのドル箱車種となったスペーシアがフルモデルチェンジ。スズキ最新、ワゴンR譲りのプラットフォームを用い、スーツケースをモチーフにしたデザインを内外装に展開。全車スズキ自慢のマイルドハイブリッド仕様となり、車重はクラス最軽量の850kg~を実現(N BOXは890kg~)。結果、N BOXの27.0km/Lを凌ぐクラス最良の30.0km/Lというモード燃費(いずれもHV G 2WD。カスタムは28.2km/L~)を達成している。
ここ最近、軽自動車にも積極的に採用されている先進安全運転支援機能の充実ぶりにも注目だ。新型スペーシアのスズキセーフティサポートは歩行者対応の衝突軽減ブレーキ、サイドエアバッグを標準装備。さらに誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能、オートハイビーム、先行車発進お知らせ機能、軽自動車初の後退時衝突軽減ブレーキを新採用。標識認識機能の追加や前後の左右確認サポート機能、多彩な表示機能を持つヘッドアップディスプレーなどの装備も注目点であり、セーフティ・サポートカーSワイドに該当している。ただ、残念なのは新型N BOXに採用されている、高速走行でのドライバーのストレス低減、安全走行に直結するACC(先行車追従型クルーズコントロール/30~110km/h対応)が未採用なことだ。