次々と現れる「〇〇を食べて痩せる」という触れ込みのダイエット法。でも、効果が出る人もいれば、出ない人もいて、そのほとんどが一過性のブームで終わってしまう。
一方、特定の食べ物を食べればOKといった「万人向けのダイエットが存在しているという概念そのものが、根本的な誤り」だと言うのが、庄島義博さん。庄島さんは、各人に合った味を見つけ、その味の食べ物を摂る「合う味ダイエット」というメソッドを生み出し、「1週間で体重-2.5kg」など、多くの人の減量を成功に導いている。
タレントやスポーツ選手らの食事・ボディメイクを指導するパーソナルトレーナーとして活躍する庄島さんだが、「合う味ダイエット」を生み出したきっかけは、自身が柔道選手をしていた頃の体験だ。
「試合前にレモンなどの酸味を食べておくと力が入るし、疲れにくい。しかし、レモンのはちみつ漬け(甘味がプラス)になると体が重くなり、力が入らない。そこでまたレモンの酸味だけにすると体調が戻ります。それがわかってからは、体重のコントロールがしやすくなり、試合でも勝てるようになりました」
そこで、トレーナーとして「レモンがいいですよ。やせるし、疲労もとれますよ」と指導したところ、「やせて調子がよくなる人もいれば、太り始めた人もいた」という。この経験から、「人それぞれに合う味がある」ことに気づき、探究の末「合う味ダイエット」を編み出すことになる。
「合う味ダイエット」でまず行うことは、自分に合う味は、4つの基本味(甘味、塩味、酸味、苦味)のどれなのかを見つけること。
方法は割と簡単。まず、甘味は砂糖、塩味は食塩、酸味は酢かレモン汁、苦みはコーヒーか抹茶というふうに、4つの味を用意する。
用意したら、基本味をどれかごく少量摂り、筋力や柔軟性をチェックする。例えば、以下のような片足上げがうまくできるかどうか、各基本味を食べるたびに行う。
■片足上げ
1. いすに座り、両手を胸の前で交差して、両足をそろえた状態で片足を少し上げる。
2. 反動や勢いをつけず、ゆっくりと立ち上がる。
自分に合う味を食べた直後だと、容易にすっと立ち上がれるが、合わない味だと思うように立ち上がれず、体が前のめりになるなど、ちょっと苦労する。味によって、立つ際の労力がこれほど違うことに驚かれるはず。
一番楽に立てたときの味が、あなたにとっての合う味になる。