■ホラー・恋愛はチャット型小説アプリに最適
ところで、一般にチャット型小説アプリで読める小説には、ホラーや恋愛、ファンタジー、ミステリーなどさまざまなジャンルがある。中でも、DMM TELLERはホラーと恋愛を初期ジャンルとして選んだ。どういう意図があったのか。
「ホラーはチャット独自の『没入感』を最大化させるのに最適なジャンルだと思いました。DMM TELLERは地の文がなく、チャットのみで進行するという特性上、他人の文を覗き込んでいる没入感、地の文を補完しようとする想像力による臨場感が増幅されると考えています。ホラーはこれらととてもマッチするため、初期のジャンルとして選びました。
また、恋愛に関しても同じように没入感との相性がいいと考えます。ストーリーを読むときに自分を主人公に重ねるユーザーも少なくなく、疑似告白体験・疑似恋愛体験をできることが、多くのユーザーを惹きつける大きな要因になると考え、ホラーの後で、恋愛ジャンルのコンテンツを提供しました。今後もコンテンツは拡大していく予定で、今年中に3~5ジャンルを追加していく予定です」
若年層の生活スタイルに合ったチャット型アプリは今、ティーンの間で人気だが、大人でも十分楽しめる。ぜひ一度その没入感を味わってみよう。
取材協力
大久保 光佑(おおくぼ こうすけ)さん
DMM TELLER プロダクトマネージャー。
1991年生まれ、幼少期を10年間アメリカで過ごす。大学卒業後、BASE株式会社の創業期に入社し、新店舗獲得とカスタマーサポートをメインで担当。2017年1月にピックアップ株式会社に一人目の社員として入社。同年7月に「DMM TELLER」を起ち上げ、リリース7ヶ月で200万ダウンロードを獲得している。
取材・文/石原亜香利