食用海藻のなかでも、とくに身近なワカメ。そのワカメの茎の部分である「茎ワカメ」が、健康食材として注目を集めつつある。
今回は、その茎ワカメの健康効果について、茎ワカメ加工食品のリーディングカンパニーである壮関にうかがった。
Q:そもそも茎ワカメとは?
A:みそ汁の具など、家庭で重宝されているワカメですが、通常よく食べられているのは、ワカメの葉の部分です。茎ワカメとは、真ん中の中茎と元茎の部位を指します。これはいわば芯の部分で、ちょっと固いので、食用として活用されることはほとんどありませんでした。
ですが、茎ワカメの栄養価の高さと、ほどよい歯ごたえから、漁師の間では昔から食べられていました。当社は、そこに注目して茎ワカメを素材にし、多くの加工食品を送り出しています。
Q:茎ワカメの基本的な栄養価は?
A:海藻は、「海の野菜」と呼ばれるほど滋養に富んだ食材です。特に茎ワカメは、栄養価が高いのです。例えば、乾燥物100gあたりで食物繊維の割合は、茎ワカメは33.8%に対し、にんじんは25.7%、玉ねぎは15.5%というふうに、大半の地上作物よりも多く含まれます。
また、カルシウムも豊富です。素干しの乾燥ワカメでみると、100g中780mgのカルシウムを含んでいます。この量は、カルシウムを多く含むことで知られる小魚や脱脂粉乳に負けていません。このほか、鉄が2.6mg、亜鉛が0.9mg、銅が0.08mgと、人体に必要な微量ミネラルも含まれています。