はやりすたりが目まぐるしいダイエットのトレンド。脂肪悪玉論が全盛のころは、「脂肪=太る・不健康」が当たり前だと考えられていた。しかし、栄養学の進歩によって、質の良い脂肪は実はダイエットの友になることが判明している。特に良質な脂肪や数々の栄養素が含まれているチーズは、ダイエットに最適と力説し、独自のダイエット法を考案したのが、フードコーディネーターの小原尚敏氏。小原氏は、チーズ鑑評士の会所属シュヴァリエ、C.P.A認定チーズプロフェッショナルで、いわばチーズを知り尽くしたその道のプロ。不規則で忙しい生活がたたって太り気味であったが、「チーズダイエット」と運動の組み合わせで、8か月で13kgの減量、11cmのウェスト減に成功している。
では、小原氏の「チーズダイエット」とは、どんなものか紹介してみよう。
●1日70gのチーズを食べる
日本人の1日あたりのチーズ摂取量は、平均で6gほど。対して、欧州の中でも肥満率の低いフランスの人たちは1日70gも摂取しているという。
小原氏は、フランス人並みに1日70gのチーズを食べることを勧めている。間食や酒のつまみでこまめにチーズを食べ、チーズを含むレシピを増やすことで、この分量をクリアするのは、それほど難しいことではない。チーズの種類は問わないが、栄養価が高くて低カロリーのシェーブルチーズが特によいという。
●野菜やフルーツと組み合わせる
チーズを食べるときは、野菜やフルーツを添える。こうすれば、自然に糖質の多い食品を避けられ、高タンパク、高ビタミンの食生活を送れるようになる。野菜サラダには、腹持ちのよいチーズを素材としたドレッシングを使うと、食べ過ぎを防止できる。
「フルーツには、糖質(果糖)がいっぱい含まれているのでは?」という疑問があるかもしれないが、果糖には、エネルギー消費を増進させ、(ブドウ糖と比較して)グリコーゲンに変換され肝臓に貯蔵される量が2倍になるなど、メリットが多い。