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ネイティブスピーカーでも間違うLとR、恥ずかしいミス事例集

2018.01.12

●「Columbia」と「Colombia」

英語圏人が間違うのは、「L」と「R」ばかりでない。日本人の英語学習者はもちろん、生粋の英米人もよく混同するものの代表格として「Columbia」と「Colombia」がある。前者は、「コロンビア川」、「コロンビア大学」、「コロンビア特別区」など米国内の地名などに用いられる単語であるが、後者は南米のコロンビア共和国である。

2016年6月、アディダスはコロンビア共和国国内において、大々的な広告キャンペーンを行った。各所に貼られた、アディダスのユニフォームを着た地元サッカー選手が写るポスターの下には大きく「Columbia」と記されている…。もちろんここは「Colombia」が正しい。

英語圏の人でも間違う「L」と「R」の致命的ミス事例集
William ValdesのTwitterより)

誤りの指摘を受けたアディダスは陳謝し、全ポスターを刷り直しして貼り換えたが、コロンビアの人々の怒りは簡単にはおさまらない。というのも、米国人によるこの種のミスは、今に始まったことではないからだ。40年以上前に、ニクソン大統領がコロンビア共和国を「REPUBLIC OF COLUMBIA」と書き間違えたのがニュース沙汰になっても、米国の政治家や企業は、たびたびこの単語の「O」と「U」を取り違えるミスを繰り返してきた。

そこで立ち上がったのが、エミリオ・ポンボとカルロス・パルドという2人のコロンビア人(下写真)。彼らは、2013年に「It’s Colombia Not Columbia」と名付けたキャンペーンを立ち上げて、SNSを通じて啓発活動を実施している。

英語圏の人でも間違う「L」と「R」の致命的ミス事例集
Miami Heraldより)

ちなみに、先日合衆国大統領に就任したドナルド・トランプ氏は、歴代大統領の中でも飛び抜けてスペルミスが多いことでも有名になっている。「大国の指導者としていかがなものか?」という声も上がっているが、ほとんどは推敲や校正もないままアップされるツイッター上のことなので、目くじらを立てるべきではないという意見もある。

われわれ日本人は、英語に関しては「完璧な発音とスペル」にこだわるあまり、英語圏人とのコミュニケーションの場では萎縮しがちになる。しかし、英語ネイティブですら同じようなミスを冒すのは日常のことなので、「ミステーク上等」のスタンスでもっと大胆になってもよいのではないかと思う。

主要参考資料:
news.com.au (CNN is very confused about Australia and Austria)
Washington Post (Whoops! Adidas apologizes for misspelling ‘Colombia’ in Copa America ads.)
Miami Herald (Colombia vs Columbia: A nation scorned in spelling?)

文/鈴木拓也

老舗翻訳会社の役員をスピンオフして、フリーライター兼ボードゲーム制作者に。英語圏のトレンドやプロダクトを紹介するのが得意。

※記事内のデータ等については取材時のものです。

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