大きいハサミ、と聞いてどれぐらいのサイズを頭に浮かべるだろうか。
筆者の色物文具コレクションの中で最大のハサミは、全長65cm、刃渡りで33cm。ごく一般的なハサミをそのまま何も考えずにスケールアップしたような代物で、開閉は両手を使わないとまず不可能なぐらいにデカい。切れなくても鈍器として殴るだけで充分に殺傷能力がありそうだ。
写真下が、いわゆる普通の事務用ハサミサイズ。全長65cmとはこれぐらい巨大。
しかし、こんな悪ふざけのオモチャみたいな見た目をしていながら、ハサミとしての切れ味がやたらといい。ダンボールなら2~3枚重ねたぐらいでも余裕でジャキッと断裁できるほどの凶悪さである。
文房具というか、ほぼ武器。そういえばこんなハサミを持った敵が追いかけてくるホラーゲームもあったな。
正直なところ、指ぐらいならばっさり切れそうなぐらいの切れ味。
このハサミ、数年前にアメリカの通販サイトから個人輸入で購入したのだが、実は永らく「何をするための道具なのか」が分からない、意味不明な存在だった。
だって、ハサミが大きくて得られるメリットがまず分からないだろう。いくら切れ味が良かろうが、両手を使わないとザクザク切れないのでは切断の道具としては不完全だ。
となると、悪ふざけのジョーク雑貨として作られたんじゃないか、ぐらいしか解釈の余地がない。実際、見た目にも悪い冗談としか思えないし。