認知度と利用率が年々高まっている、さまざまな代行サービス業。その中でも、最もエッジをきかせて、注目の的になっているのが「リア充代行サービス」だろう。本サービスを一昨年4月に開始した、ファミリーロマンス社の石井裕一代表取締役に、リア充代行サービスについてうかがった。
ファミリーロマンス社はもともと、冠婚葬祭や合コンなど、多少の参加人数を必要とする場での親族・知人の代理出席を事業の柱とするほか、レンタル彼氏・彼女や愚痴聞き代行、はては皇居マラソン伴走といったものまでも取り扱っている、総合代理出席サービス会社。
ある日、友人代行について問い合わせがあり、「自分の誕生日を、代行者の皆さんに祝ってもらい、その模様を撮った写真をSNSにアップしたい」という要望を受けたことにヒントを得て、リア充代行サービスがスタートしたという。サービス開始から1年たった現在、その利用は月に20~30件あるという。料金は、リア充感を盛り立ててくれる代行者1人につき、2時間ごとに8千円(+交通費実費)かかる。代行者の性別、年齢層、服装については、ある程度のリクエストができ、追加料金はかからない。
利用者の男女比率はほぼ半々で、やや女性が多めという。中核的な年代は、リア充であることを陰に陽に求められることの多い20~30代初めの独身青年層となるが、意外も30代後半~50代の人たちも、一定のボリュームを占めるという。この年代の人たちは、家庭を築き、職場でもそれなりのポジションについた人が多い。既にリア充と言えるのに、リア充代行サービスを頼ってくるのは、「新規の取引見込み客へのアピールの目的があり、自分の人脈が豊富なことをみせる、一種の営業ツール」だからだという。そこまで具体的でなくとも、「自分のパーソナルブランディングを一層強化させるため」とか「リア充である自己イメージを作り出し、今後の前向きな生活につなげてゆくため」といった理由で、このサービスを利用する人もおり、リピーターもいる。
特に若い層については、SNSで細くつながっているリアルな友だちも、リア充代行サービスで集まった代理友だちも、「両者にそれほど違いはなくて、盛り上がってくれるぶんには一緒」というライトな感覚を持っている人が多という。ファミリーロマンス社が制作した『リア充代行者マニュアル』には、「最初にあだ名を決めあって、さん付けはしない」など、いかに本当の友人らしく盛り上がれるか、ポイントとなる留意事項が列挙されている。
自分の人生が充実していることを、外部にアピールしたい人たちは思いのほか多く、こうしたサービスは今後成長してゆくことが見込まれる。「リア充力」をパワーアップしたい方は利用してみては?
取材協力/株式会社ファミリーロマンス
〒160-0023 東京都新宿区西新宿7丁目5ー9
代表Tel:03-5931-7955
公式サイト:http://family-romance.com/
文/鈴木拓也
老舗翻訳会社の役員をスピンオフして、フリーライター兼ボードゲーム制作者に。英語圏のトレンドやプロダクトを紹介するのが得意。
※記事内のデータ等については取材時のものです。
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