●エゴマ油や亜麻仁油を摂る
以前は脂肪が悪者扱いされ「油抜きダイエット」が流行したが、三大栄養素の脂肪を欠かすのはNG。ただし、なんでもよいわけではなく、良質な不飽和脂肪酸を選ぶ。特にオメガ3脂肪酸が含まれるエゴマ油や亜麻仁油は、コレステロールや中性脂肪を減らす働きがあり、積極的に摂取したい。ただし、加熱すると酸化によって効果が損なわれてしまうので、サラダにかけるなど生で活用を。
●野菜は「水耕栽培」がベスト
土を使わず水だけで栽培された水耕栽培野菜は、農薬が使われていなくて安全な上に、苦みがなく味もすぐれている。酵素や栄養素を効率よく摂るため、これを生で食べるのがベスト。
●カレーは万能のダイエットフード
日比野医師の昼食は、ほぼカレーだという。ここでいうカレーは、いろいろな添加物が入っていてカロリーも高い市販のカレールーではなく、カレーパウダーをベースにしたレシピ。
カレーパウダーに含まれるクミンやコリアンダーは抗酸化力が高く、ターメリックには肝機能を高め、コレステロール値を下げる効果がある。
カレーのもうひとつのメリットは、旬の野菜やキノコなど、バラエティに富んだ健康食材を同時にたくさん摂れること。なお、鶏のゆで汁を入れると味に深みが出る。
本書ではほかに、ホットヨーグルトや1日5食のような意外性のあるダイエット法や、「痩せ体質になるストレッチ」といったエクササイズなど、役立つ情報が盛り込まれている。また、前半生で失敗した数々の効果の乏しいダイエット法についても言及しているので、今やっている方法が、正しいかどうかをチェックすることもできる。「さまざまなダイエットを試してたけどダメだった」という人は、必読の価値がある一冊となっている。
協力/日比野佐和子
Rサイエンスクリニック広尾院長、医学博士。大阪大学医学部大学院医学系研究科卒業・博士課程修了。欧米のアンチエイジング医学に加え、中医学、ホルモン療法、プラセンタ療法、植物療法(フィトテラピー)、アフェレーシス療法(血液浄化療法)などにも精通。真摯なカウンセリングと診療で、スポーツ選手や著名人をはじめ多くの患者から信頼されている。研究分野において国際的に活躍するとともに、テレビや雑誌などにも数多く登場。
画像提供/株式会社マガジンハウス
文/鈴木拓也
老舗翻訳会社の役員をスピンオフして、フリーライター兼ボードゲーム制作者に。英語圏のトレンドやプロダクトを紹介するのが得意。
※記事内のデータ等については取材時のものです。