■連載/金子浩久のEクルマ、Aクルマ
先日、フルモデルチェンジした新型シトロエン『C3』に試乗した。『C3』で感心させられるのは、クラストップの運転支援デバイスを備えていること。アクティブセイフティブレーキ、レーンデパーチャーアラート(警告)、ブラインドスポットモニター、ふらつきを検知すると、ドライバーに休憩を促すドライバーテンションアラートなどが装備されている。こうした運転支援装備は、こういったコンパクトなクルマにこそいち早く必要となるものだから、シトロエンの見識を評価したい。
■機械として優れているか? ★★★(★5つが最高点)
1.2Lのエンジンと6速ATの組み合わせによる加速も申し分ない。ただ、残念なのは低速域での乗り心地に落ち着きがないことだ。舗装のつなぎ目や段差などを乗り越える時に、タイヤが盛大に上下動する様子がそのまま伝わってきて騒々しい。昔のシトロエン『AX』や『GS』のような、小さくてもしっとりとした乗り心地を期待すると肩透かしを喰らう。
ある程度スピードを上げるとそれらは収まってくるが、そうすると今度は風切り音が気になってくる。自分のすぐ横の窓ガラスとボディの接合部分あたりから雑音が聞こえ始めてきて落ち着かない。