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パワーを確保しつつ存在感を消した無印良品の『空気清浄機』(2018.01.01)

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2014年秋に発売された円筒形の空気清浄機は、ニッポン家電のイノベーター「バルミューダ」社との協同開発。無印良品が正式にそれを謳ったことでも注目を集めた製品だ。その開発の裏側に迫る。

◎話題のメーカーとともに空気清浄機の常識を覆す

 2013年頃は、中国の大気汚染で日本にもPM2.5が飛来。その対策として始まったのが空気清浄機の開発であり、「バルミューダ」社との協業だった。

「会長の金井がバルミューダさんの製品に惚れ込み、ぜひ一緒に作りたいと寺尾社長に直接交渉したんです」。そう話すのは、開発担当の大伴崇博さん。

「寺尾社長の答えは『OEM(他社ブランド製品の製造)はやりたくないが、技術提携という形なら力を貸します』というものでした。この言葉に寺尾社長ものづくりのプライドを感じ、身が引き締まる思いでした」(大伴さん)

 結果、企画・デザインを無印良品、技術開発を「バルミューダ」社が担当することで話はまとまった。

「目指したのは、コンパクトなのにちゃんと空気をキレイにできる空気清浄機。実はこうしたモデルがありそうでない。一般的な空気清浄機って、ホントに大きいんですよ。その存在感を消しつつ、風量は担保したかったので、バルミューダさんの円筒形フィルターをカバーでくるんだようなデザインを採用しました」(大伴さん)

 外観はその円筒形のフォルムをゴールに掲げ、次に取りかかったのが〝エンジン〟の設計だ。実はこの空気清浄機、フィルターこそ「バルミューダ」社と同じ形状だが、それ以外はすべてオリジナル。

「バルミューダさんのファンは上下が離れていますが、弊社はファンを接近させて高さを抑えました。それでいて30畳相当のパワーが出せるのが最大のセールスポイントです」(大伴さん)

 ところが、背を低くしたことで、小さな子供が上部グリルに指を入れてしまう危険性が出てきた。

「とはいえ単純にグリルの隙間を狭めるとその分、風力が低下してしまう。逆にモーターの回転数を上げると、音が大きくなる……。モーターの回転数と風力を保ちながら、音は静かに、指も入らないように、というトレードオフには随分と苦労しました。それらのバランスを取るため何パターンもの組み合わせをつくってもらい、ギリギリのところを検討するという地道な作業を続け、ようやく着地点を見つけた。これもバルミューダさんが妥協せずにつきあってくれたおかげです」(大伴さん)

 無印良品のデザイン哲学と家電メーカーの最新テクノロジーが絶妙に融合した空気清浄機。その人気は発売から3年が経った現在でも根強い。

●安全性は必須条件

安全性は必須条件
上部グリルの隙間に子供の指が入らないよう安全性を検証。風量も確保した。

●金井会長が惚れたモデル

バルミューダ『AirEngine EJT-1100SD-WK』
バルミューダ『AirEngine EJT-1100SD-WK』

4万6200円
強力な循環気流で部屋の空気を動かし、360°酵素フィルターでしっかり清浄。

大伴崇博さん
良品計画 生活雑貨部

MD計画担当
(兼)エレクトロニクス・アウトドア担当
カテゴリーマネージャー
大伴崇博さん
2000年入社。衣服雑貨部、「MUJI 銀座松坂屋」店長を経て本部に異動、生活雑貨や家電の商品企画を担当。「今回の協同開発では、企業同士のかけ算で、おもしろいことができる楽しさを感じました」

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