■初期設定にはちょっと一苦労 時間があるときに一気に登録
アカウントアグリゲーションはそれほど難しいものではありません。ひとつのサービスアカウントを開設、そこで複数の金融機関の口座情報等を登録していきます。登録が完了すれば、全部の口座に個別にログインしなくても残高把握ができる、というものです。
たとえば、A銀行、B銀行、C証券会社、D確定拠出年金口座、Eクレジットカード、Fクレジットカード、G電子マネー、というように情報登録をしておけば、「お金の出入り」「すべての資産額」などが把握できるようになります。
課題は、サービス業者の最初の選択をどこにするか、という悩みどころがある点と、初期登録がひたすらに手間がかかる、ということです。
あるサービスで金融機関登録をすると、過去ログ取得まですれば1社ごとに数分以上かかります。その後の利便性に比べればたいした問題ではありませんが、最初だけはちょっと手間がかかります。
しかしこの最初の「ひと手間」がその後の便利を保証してくれるのです。時間があるときに、一気にまとめて登録してしまうといいでしょう。
■マネーフォワードがサービス範囲で一歩リード、各社が追随
アカウントアグリゲーションを行っているサービスで有力なところは以下のような会社です。
・Monex One(マネックスワン)
・人生通帳(ソニー銀行)
基本的に、WEBとスマホアプリの両対応になっていて、どちらからもアクセスすることもできます。
それぞれ、登録できる金融機関のリストを公表していますので、確認をしてください。自分が登録したい金融機関が含まれていることが第一要件です。
具体的には
・給与振込口座(メインバンク)
・サブバンク(ネット銀行等)
・クレジットカード
・証券会社(口座がある場合)
あたりは登録したいところです。
自分の登録したいと考えている金融機関がひとつでも含まれていないのであれば、候補から外してもいいでしょう。これはとても個人的なサービスなので、自分にぴったりフィットするかが第一です。
上記候補のなかで、対応金融機関やサービスがもっとも幅広いのはマネーフォワードのようです(確定拠出年金で全社対応しているのはマネーフォワードのみ)。しかし、それ以外の会社も、日々対応金融機関数が増えています。また、自分の口座がひととおり接続できれば対応数が1000でも2000でも関係ありませんので、自分にとって合うかどうかで選んでみてください。
ちなみにマネックスワンはマネックス証券に口座がある人、人生通帳はソニー銀行に口座がある人が使いやすい作りとなっているようです。
アカウントアグリゲーションはプラスアルファのサービスが付随することでさらに魅力向上が期待できますが、競争はまだこれからです。新規参入企業にも期待したいところです。