今、超絶話題の仮想通貨。「億り人」と呼ばれる、仮想通貨で信じられないほど儲かった人が続出。これを機に投資・投機デビューする人が増えている。しかし「億り人」の影にはとんでもない損失を出してしまった人もいるだけに、普段から投資や投機を行っているならまだしも、ずぶの素人が仮想通貨に手を出してもいいのだろうか。
そこで今回は、ずぶの素人である筆者がほぼ勉強せずに仮想通貨を1万円分買って、1週間でどれだけ利益を(損失を)出せるのか挑戦してみた。結果、筆者は阿鼻叫喚することになったので、その記録をご紹介しよう。ぜひ最後までお付き合い願いたい。
※はじめにお断りしておくと、本記事では仮想通貨の説明を一切していない。仮想通貨の世界は奥が深く、すべてを説明すると際限がなくなる。また、最近は仮想通貨に関する記事が盛んに掲載されているので、そちらを拝見してもらった方が早いだろう。本記事の企画の趣旨は「まったくの素人が仮想通貨で利益を出せるのか?」というところにあるので、そちらをご承知の上で一読いただければ幸いだ。
■筆者、1円も使わずに損をする
仮想通貨を購入するため、まずは専用の口座を開設しなくてはならない。今回は無難に企画を進めるため(無難に儲けるため)大手取引所の口座を開設した。やり方は簡単だ。開設したい取引所のサイトへ行き、個人情報を打ち込み、さらに免許証などを写真でアップロードする。その後、送られてきたハガキを受け取って、パスワードを打ち込んで完了となった。手続きに1週間ほどかかる場合もあるので、仮想通貨に興味がある人は口座開設だけでもしておくべきだろう。
また、仮想通貨を購入するには、登録した銀行口座から開設した口座へ入金する必要がある。そのため登録する銀行口座はネットバンクがいい。手数料が痛いからだ。さらに15時以降は入金しても反映されるのが翌日になるので、機会損失の温床になりかねない。ネットバンクを持っていない人は開通させるべきだろう。
というわけで、筆者は口座を開設し、コンビニ振込で手数料486円取られながらも見事1万円を入金(泣)。
11月21日10時半、いよいよ仮想通貨を購入する時が来た。どの種類を買うべきか迷ったが、やはりまずは仮想通貨の親玉ともいえる「ビットコイン」を買うべきだろう。当時の1BTCの相場は約93万円。前々日の19日から上昇傾向にあったので、近々下落するだろうと予測。筆者は「翌日、下落したら買おう」と決め、この日は何もせず見送った。
ところがこれが間違いだった。22日から24日にかけて筆者の予想通り、ビットコインの相場は落ちた。しかし「まだ下がるだろう。安いときに買おう」と欲をかいた筆者は、この日も買わなかった。そして25日に仮想通貨をサボり、26日に取引所を訪れて腰を抜かした。
100万円に届きそうなほど高騰していたのだ。翌27日には107万円に到達。29日には130万円台に到達し、とうとうビットコインを買うことなく、1週間以上が経過していた。
21日にビットコインを1万円分購入していたら……。それを29日に売っていたら……。もっと言えば、21日に1BTC購入し、29日に1BTC売っていれば、単純計算で37万円の利益だ。機会損失が半端ではない。1円も使うことなく、筆者は損をした。