◎新参dポイントが業界再編のキーマン
2社に続く楽天スーパーポイントは、全国にGSを展開する伊藤忠エネクスや、家電量販店の上新電機と提携するなど着実に提携先を拡大している。
「ネットでの絶対的な力を背景に、今後はどこまでリアル(実店舗)での影響力を広げられるかがカギ。ローソンとの提携も噂されていますが、独占契約にこだわらず他社とのあいのりで加盟店増を狙ってくるかもしれません」(前出・冨田さん)
参入直後で実力は未知数のdポイントだが、今後の勢力図を予測するうえで最も重要なキーマンになると冨田さんは読む。
「ドコモは自社ユーザーに対し毎年600億円超のポイントを発行しています。この巨額なポイントの相互送客相手になることは、ローソンならずともメリットが大きく、今後は加盟店になる企業も少なくないはず。一足飛びで連携先を伸ばしていく求心力を秘めています」
共通ポイント業界に興味を示すのは4社だけではない。グループ内でポイントの統一化を進めるJR東日本や東急といった鉄道会社の動きにも、冨田さんは注目する。
「グループ内統一が終われば、グループ外との共通化を始める可能性もあります。さらにnanacoやWAONがポイントの共通化に舵を切れば勢力図は一気に塗り替わっていきます」
共通ポイント乱立化による勢力争いはこれからが本番だ。
文/編集部
※記事内のデータ等については取材時のものです。