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バックロードホーンのユニット交換で音質向上!?FOSTEX『かんすぴ Type2.バックロードホーン』交換編

2017.12.17

■ユニット交換で高域が激変した!

交換したユニット『FF105WK』の特徴は2層抄紙と新素材アップロールエッジでスピード感と高域の特性を改善しているようだ。さらにリジッドドーム形状アルミ合金センターキャップとメカニカル2Wayにより高域の再生帯域を拡張しているという。ユニットのドライブ能力の決め手となるマグネット重量は『P1000K』の120gに対して340gもあるのだ。最低共振周波数は82Hzから、75Hzに下がっている。私はユニット交換で、もっと低音が出ることに期待していた。

SHANTI「BORON TO SING/Killing me Softly With His Song」(96kHz/24bit)では、確かに低音の量感が増えている。しかし、ボーカルの高域はドライな感じだ。音像定位はシャープだ。「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」(192kHz/24bit)はドンシャリではないがメリハリのある音になった。やや高域寄りバランスだろうか。Yuji Ohno & Lupintic Five with Friends「BUONO!! BUONO!!/THEME FROM LUPIN III 2015〜ITALIAN BLUE ver」(48kHz/24bit)は低域はタイトになった。スピード感のある音だ。うーん、ちょっと予想していた音と違う。


『P1000K』の周波数特性を測定した。スピーカー軸上から50cmの距離にマイクを立てた


こちらが『FF105WK』の測定結果である。低域の谷が減って、高域が上がっているように見える


画像加工ソフトで重ねてみると『FF105WK』は5kHzより上の方がかなり上がっているようだ。これが耳に刺激的な音に違いない

■スピーカースタンドを使ってメインシステム化

『FF105WK』は音が鮮明過ぎてデスクトップに置いて聴くには向いていないことが判明した。もっともこちらのユニットもエージング不足なので、もう少し様子をみる必要があるのだが。今できる対策としてはスピーカーボックスを後ろに下げて距離をとることだ。本格的な鉄製のスピーカースタンドの下にコリアンボードを敷いて、接点は全てスパイクというセッティングで『P1000-BH』を載せた。さらに外出時にAmazonPrimeMusicを再生したままにしておいた。

帰宅して先ほどと同じ曲を再生すると、当たり前だがスタンドに載せた方が音がいい。まず音像定位がさらにシャープになった。スピーカーの左右の間隔も広げたので音場も広くなっている。刺激的だった高域が普通に聞こえる。距離を置いたことで周波数帯域がフラットになった感じだ。さらにリファレンススピーカーの位置まで距離を離すと、もはや小型スピーカーとは思えないスケール感が出る。またボリュームを絞った時の定位の良さは大型スピーカーには出せないだろう。大音量で鳴らした時の音離れもいい。我々はワイドレンジを追求するあまり、大切な物を見失っていたのではないか。今度はもっと小さなバックロードホーン『BK40H』か高さ88.2cmもある本格的な『BK108-Sol』を聴いてみたくなった。

写真・文/ゴン川野

オーディオ生活40年、SONY『スカイセンサー5500』で音に目覚め、長岡式スピーカーの自作に励む。高校時代に150Lのバスレフスピーカーを自作。その後、「FMレコパル」と「サウンドレコパル」で執筆後、本誌ライターに。バブル期の収入は全てオーディオに注ぎ込んだ。PC Audio Labもよろしく!

■連載/ゴン川野のPC Audio Lab

※記事内のデータ等については取材時のものです。

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