靴ひもを手で締める時代は終わるのかもしれません。というのも、ナイキが「ハイパーアダプト 1.0」をリリースしたからです。
”自動化”はクルマの運転やデジタルガジェットの操作だけではなく、スニーカーにもその波が押し寄せるのでしょうか? 実際に履いて試してみました。
■靴ひもが自動で締まる画期的なスニーカー登場
9月23日。日本で画期的なスニーカーが発売されます。それは、靴ひもが電動で自動的に締まる「アダプティブ・レーシング」という技術が可能にした、未来のスニーカーなのです。
この「アダプティブ・レーシング」という技術ですが、実はナイキが30年も前からイメージしていたものなんです。
■『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』の世界が現実になった
映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』ってご存知ですか? アンダー30歳の読者は、ご存じないかもしれません。公開されたのが今から30年近く前、1989年なのですから当然ですよね。
なぜそんな大昔の話をするかというと、この映画、デロリアンというクルマを改造したタイムマシンに乗り30年後の未来(1985年から2015年10月21日へという設定)と30年前(1955年10月21日)にタイムスリップするというストーリーなんです。その時代設定が今とリンクしているから面白いのです。
主人公はマーティ(マイケル・J・フォックス)という、ちょっと冴えない高校生。そんな彼が未来へとタイムスリップしたとき、スニーカーを履いてホバーボードという空飛ぶスケボーに乗る有名なシーンがあります。その時履いたスニーカーは、足を入れると自動で靴ひもが締まるというものでした。
映画の世界の”未来”を現実が追い越してしまうことは結構ありますが、『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』も映画公開から30年近く経ちました。そして、現実世界の2015年10月21日がやってきたその時、ナイキは粋なスニーカーを発表してくれたのです。それが、『ザ 2015 ナイキ マグ(THE 2015 NIKE MAG)』でした。
靴ひもが自動で締まり、ソールのライトが青く光ります。そんな劇中とほぼ同じスニーカーがマイケル・J・フォックスへ手渡され、本人が試着したといいます。