■長期間使えるメモリ液晶がいい! でも見づらいときもあり
電源は本体下にあります。スイッチをスライドさせると、すぐに立ち上がり、思い立ったら即、書けるのは高ポイント。長期間の利用を実現しているのが、モノクロのメモリ液晶ディスプレイです。メモリ液晶は、書き込み時以外にはほとんど電力を使わないため、消費電力を減らしながら表示を保持できるのが特長の液晶です。例えば、静止画像を表示させる場合は、表示の瞬間だけ電力が必要で、表示し続ける間はほとんど電力を消費しないといいます。この液晶のおかげで、WG-S50は1度の充電で約30日間という長い使用期間を実現しているわけです。スマホを使い慣れていると、こんなに充電せずに大丈夫だろうかと逆に心配になるくらいです。
ただ、モノクロ液晶なせいか、バックライトがないせいか、光の当たり具合によっては文字が見づらいときがあります。暗い場所でよく見えないのは「ノート」だからいいとしても、明るい場所でも見づらいことがあるのは困りました。画面の色をもう少し白くするか、省電力を損なわない範囲で明るくしてほしいと感じました。
非常に省電力なモノクロのメモリ液晶を採用。場所によっては文字が見づらいときがあります。
■ペンの書き心地はいいけれど……
ペンとマーカーはともに5段階の太さ、3段階の濃淡から選ぶことができます。消しゴムは、ペン用とマーカー・スタンプ・図形用に専用消しゴムがあり、ペン文字だけ、マーカーやスタンプ、図形だけを消します。
「紙のノートに書くように」書けるとされるペンの書き味ですが、追従性が非常に良く、確かに気持ちよく滑らかに書けます。ただ、筆者がもともと文字を小さく書くのが苦手なため、週間スケジュールなどに3件以上の予定を入力する際は、気をつけて小さく書く必要があり、少し苦労しました。Galaxy Note8やiPad mini 4のように拡大・縮小ができるといいなと何度も思いました。また、タブレットほど大きくはないので、メモやノートのページは取材メモなどを大量に取ろうとすると、すぐにいっぱいになってしまいます。
書き味は上々。マーカーで目立たせたり、スタンプを貼り付けたりもできます。ノートというより手帳サイズなので、スケジュール帳にたくさんは記入できません。
WG-S50付属のペン(左)とGalaxy Note8のSペン。WG-S50のペンは普通のペンのようで持ちやすいが、ペン先がSペンよりも太い。
比較対象にしたGalaxy Note8の付属のSペンはペン先がボールペン並みの約0.7ミリと細く、小さい文字が書きやすいので、WG-S50も別の、先がもっと細いペンを使うと、もっと書きやすくなりそうです。また、Galaxy Note8は書くときにペン先が紙を滑るような音がして、本当に“書いている感”が演出されます。ただの効果音といわれればそうなのですが、思いの外リアル感が増して気持ち良く書けます。WG-S50にもこんな工夫があってもいいなと思いました。